クリアタイムを競う大会『RTA in JAPAN』にて、『エルデンリング』が1時間16分でクリアされる

 8月11日から15日にかけて、東京都渋谷区にあるnote placeで『RTA in JAPAN Summer 2022』が開催された。“RTA”とはリアルタイムアタックの略で、現実の時間を基準にいかにゲームを早くクリアできるかを競うものだ。大会の模様はTwitchで配信され、リアルタイムで観戦することもできた。数ある対象タイトルのなかでも、今回は14日に行われた『エルデンリング』の部の模様をお届けしよう。

バグ技なしの正攻法で1時間半以内クリアを目指す

 『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアより2022年2月に発売されたアクションRPG。西洋ファンタジー風な世界観をベースに、敵の一撃が命取りになるような高難度、自由度の高い成長要素など、『デモンズソウル』や『ダークソウル』が持つ特徴を受け継いだ進化系でもある。同社初のオープンワールドを採用したことで、過去にない広大なフィールドを探索できるようにもなった。

ELDEN RING 発売ロンチトレーラー【2022.02】

 今回走者を務めるのはAltF4氏。ふだんは『エルデンリング』や初代『ダークソウル』などのRTAに挑んでいるとのこと。解説は、『アーマード・コア』作品のRTAや、RTA自体の解説などをしているすないぬ氏が担当した。レギュレーションはグリッチレス+Any%。通常は起こりえない不具合やバグ技を使わず(グリッチレス)、かつ無条件にとにかくエンディングに早くたどり着く(Any%)ということだ。キャラクター設定では、素性は侍。事前にひとつ持っていけるアイテムには“狭間の地のルーン”を選んだ。

 計測が始まると、AltF4氏はさっそくテクニックを披露。最初のボスである接ぎ木の貴公子と戦わずに落下死することで、戦闘をスキップしてつぎのイベントに移行した。

 ガードしながら移動するとすぐにダッシュジャンプが出せるという仕様を使い、AltF4氏は軽快なジャンプでリムグレイブの地を進む。なお、このジャンプは上り坂にはいいが、下りでは逆に遅くなるので、下りるときは普通に走るらしい。足代わりになる霊馬のトレントを手に入れてからは騎乗し、今後に備えたアイテム集めをこなしていく。

 リムグレイブに入ってもっとも近い場所にある“レガシーダンジョン”・ストームヴィル城には入らず、抜け道を使って北にある湖のリエーニエへ。その後、魔術学院レアルカリアに行き、ワープを使って火山館へ移動。眠り壷による無力化、刀を使った出血ダメージを駆使し、本作屈指の強敵である神肌の貴種を初期レベルながら撃破した。ショートカットや道具の活用など、正攻法ならではの純粋なテクニックが光る。

 ここからは筋力を順次強化。強化された武器“大蛇狩り”を手に、氏は冒涜の君主、ライカードや接ぎ木のゴドリックといったボスたちを、溜め攻撃からのでたらめな火力でどんどん撃破していく。王都ローデイルに入ってからもそれは変わらず、忌み王、モーゴットを第2形態に入ると同時に倒して物語終盤へ。

 巨人たちの山嶺では、一度はやられるも二度目の挑戦で無事火の巨人を撃破。再び訪れたローデイルでのラスボス戦も難なく制し、1時間16分53秒というタイムで走り切った。大蛇狩りの火力と、眠り壷による睡眠が物を言う配信だった。

 本作はオープンワールドで移動が長いこともあり、道中では走者のAltF4氏や解説のすないぬ氏による雑談も見どころだった。今回のRTAにおける小話はもちろん、『エルデンリング』におけるそれぞれの体験談や思い出も聞けるので、本作をプレイ済みの人はなおさら楽しめそうだ。本配信はアーカイブ化されているため、詳細はぜひ自分でも確認してみてほしい。

Elden Ring - RTA in Japan Summer 2022

 なお、世界記録はフランスのForsa氏が1週間ほど前に記録した「1時間00分20秒」となっている。

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