『今日好き 小夏編』最終話ーーカップル成立したのは? ゆいな、“三度目の正直”となるか?

ゆいな、“三度目の正直”で見つけた恋の行方は?

 先ほど『初虹編』の結末に触れたが、実はゆいなについては『小夏編』現在も同様も似たような関係性の上にいるようだ。自身が素を出せて、恋人というより友だちのように笑っていられる男子と、そのなかでも自身を一途に好きでいてくれるおおはる。前者の男子は、『小夏編』でいうところのこたろうである。この構図について、おおはる自身が自覚していたかは明かされていないものの、第4話でも『初虹編』を想起するほど同じ境遇に置かれていることに、多少なりとも懸念を見せている様子だった。そんな暗闇を最後に抜け出せるのか……。

 三度目の正直。ゆいながビーチに登場し、最後に告白する相手を遠目に見ながら、ニヤケ顔を押し殺しつつ歩みを進める。彼女が選んだのはーーおおはる! 告白の言葉にも迷いがない。「これからもゆいの隣で、ずっとキュンキュンさせてください」。その言葉に、うんうんと小さく頷くおおはるがかわいらしい。続けて「はるとに似合うカノジョになります!」と、彼が『初虹編』で想いを伝えた言葉をサンプリングしながら、ガッツポーズの要領で右腕を伸ばしてやんちゃな一面を覗かせる。

 さらに感動的だったのはここから。先ほどの告白の言葉からすぐに「めっちゃ大好き!」とほとんど言い切らないうちに、“カレシ”の胸を目掛けて飛び込んでいったのだ。『今日好き』の定番で既存の段取りなんて関係なし。階段を何段飛ばしでいきなりハグを交わす。告白の手を伸ばすのも、その手を握るのも必要ない。なぜなら、“私のこと大好きだよね?”と、ゆいなはすでに知っているから。問答無用で“好き”の想いをぶつけられるだけの信頼関係が、そこにはあった。

 もし『初虹編』でカップル成立を果たしていたとしても、ここまで想いの強さが溢れる告白にはならなかったはず。片想い・両想いに関わらず、時間の長さ=想いの強さという単純な話ではないわけだが、このふたりは合計5日間という長い時間を共にし、それぞれが想いの強さを育んだからこそ初めて結ばれたのだと思う。ゆいなによる「めっちゃ大好き!」からの“0秒ハグ”の光景を筆頭として、ここまで幸せすぎて笑ってしまう告白を『今日好き』で見るのも指折りな経験だった。

 そのほか、ぜん(内田禅)×おとは(たぐちおとは)の、ゆるふわな“ぜんおとカップル”も見事にカップル成立を果たしたり、オンエア終盤には2020年春の『卒業編』でサイパンを訪れて以来となる“海外編”復活の報せが舞い降りたりと、とにかく“いいことづくめ”だった『小夏編』フィナーレ。高校生らももうすぐ夏休み。そろそろ、毎年恒例である3泊4日の旅を、期待してしまってもよいのか?

【場面写真】『今日好き 小夏編』最終話ハイライト(全30枚)

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