『ポケモンユナイト』1周年大型アプデの内容を先行体験 グレイシアら新ポケモン&新システムのプレイ感は?

 7月21日、『Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)』がサービスの開始から1周年を迎える。

 昨年9月にはスマートフォン版もリリースされ、年齢・性別を問わず幅広い層から支持されてきた同タイトル。競技シーンも少しずつ盛り上がりを見せるなか迎える1周年では、大型アップデートが実施される予定だ。

 今回リアルサウンドテックは、『ポケモンユナイト』1周年アップデートの体験会に参加することができた。本稿では、気になるアップデートの内容や、実際のプレイから受け取ったインプレッションなどをまとめていく。

7月21日から隔週で新ポケモンが参戦! 気になるラインアップは?

 多くの『ポケモンユナイト』プレイヤーにとって最も気になるのは、今後ゲームに登場する新たなポケモンの話題だろう。制作プロデューサーを務める星野正昭氏によると、1周年を迎える7月21日以降、6体の新ポケモンの参戦が決まっているという。現時点で明らかにできる情報では、メモリアルデーの7月21日に「グレイシア」、8月4日に「マッシブーン」、8月16日に「バンギラス」が追加される予定とのこと。3匹ともシリーズファンには人気のポケモンであるため、界隈は大きな盛り上がりを見せていきそうだ。今回参加した体験会では、短い時間ながら実際に3体を操作することができた。

イーブイの進化先からグレイシアが登場。通常攻撃で戦う特攻タイプのアタッカー

 まずは、7月21日追加予定の『グレイシア』。同ポケモンは、『ポケモンユナイト』で初めて、特攻タイプながら通常攻撃で戦うアタッカーになるという。

 「とくせい」の「ゆきがくれ」は、相手からの行動妨害を受けた際に自動的に回避し、さらにしばらくの間、ステルス状態に入るというもの。一度発動すると、一定時間のクールタイムが必要だが、HPや防御力といった“硬さ”の面に不安の残るアタッカータイプにとって、あって腐ることのない能力となっている。

 通常攻撃のリーチは、ゲッコウガやエースバーンといったアタッカーに匹敵する。アタックスピードはそれほど早くなかったため、「わざ」を混じえながら通常攻撃でダメージを与える準ADCのような運用となるのかもしれない。

「わざ」について(※)

・つららばり
指定した相手に氷の結晶を全て発射する。
発射した氷が相手ポケモンにあたるとその場で砕けて後方へダメージを与える。
発動時に「こおりのつぶて」と「フリーズドライ」の待ち時間を短縮させる。

・こごえるかぜ
指定方向へダッシュした後、次の通常攻撃が氷の結晶を全て発射する攻撃になる。
4個以上の氷の結晶が相手に命中すると、相手に短い減速効果を与える。
氷の結晶の個数が多いほど減速効果は強くなる。
相手に命中させた氷の結晶と同じ数の結晶を生成する。

・こおりのつぶて
発動したタイミングで短時間移動速度がアップする。
一定時間グレイシアの攻撃速度がアップし、通常攻撃が氷の結晶を生成するようになる。
つららばりが発動している間、このわざを使用すると氷の結晶を2個生成する。

・フリーズドライ
前方に冷気の弾を放つ。相手に命中すると爆発して、一定範囲にダメージを与える。短時間自身の特攻をアップする。
一定範囲に氷のエリアが発生し、相手に継続的な減速効果を与える。1秒間そのエリアに留まった相手を凍り状態にする。
爆発が命中した相手1体につき氷の結晶を2個生成する。

※「つららばり」「こごえるかぜ」から1つ、「こおりのつぶて」「フリーズドライ」から1つを選択する形

「ユナイトわざ」について

・ダイヤモンドステージ
短時間ジャンプした後に、指定方向の地面を凍らせて範囲ダメージを与える。
凍った地面の上では、相手ポケモンは移動速度がダウンする。
グレイシアは移動速度がアップして、0.8秒ごとに氷の結晶を1個獲得するようになる。

1vs1で無類の強さを発揮! ウルトラビースト・マッシブーンが参戦

 続いては、8月4日に実装予定の『マッシブーン』。説明にもあるとおり、敵を吹き飛ばしたり、拘束したりしながら自身に有利な状況を作り戦う、1vs1向けのポケモンに仕上がっている。

 「とくせい」の「ビーストブースト」は、自ら相手ポケモンをKO or 相手ポケモンのKOのアシストをおこなうと、移動速度と通常攻撃の速度が一定時間アップするというもの。1vs1が得意なマッシブーンは、各個撃破を意識して動くことで、より集団戦の勝利に関与できる。

 また、マッシブーンには固有のステータス「マッスルゲージ」も付与されている。相手ポケモンに通常攻撃や特定のわざを命中させると貯まる同ゲージ(最大8マッスル)を消費することで、マッシブーンは特定のわざの威力や効果を強化させられる。

「わざ」について(※)

・とびかかる
指定方向へ飛び掛かって、範囲内の相手にダメージを与え攻撃力と移動速度を下げる。
飛び掛かった後、短時間だけ攻撃速度がアップ。
命中した相手1体につき1マッスルを獲得する。

・うちおとす
指定方向の相手を吹っ飛ばし、落下時に、周囲に範囲ダメージが発生する。
相手が空中にいるときに再発動すると、相手に飛びついて地面にうちおとす。
範囲ダメージが命中した相手1体につき、1マッスルを獲得。

・きゅうけつ
指定方向にダッシュする。触れた相手を拘束して複数回のダメージを与えつつ、相手のHPを吸収して回復する。
マッスルの数に応じて攻撃回数とダメージが増加する。
脱出ボタンを使われたり、マッシブーンが行動不能になるとわざが中断する。

・ばかぢから
前方にダッシュして、最初に当たった相手を捕まえて地面にたたきつける。たたきつける方向は指定可能。
マッシブーンはシールドを獲得する。
命中時に全てのマッスルを消費して、消費したマッスルの数が多いほどダメージと獲得するシールド量が上昇する。

※「とびかかる」「うちおとす」から1つ、「きゅうけつ」「ばかぢから」から1つを選択する形

「ユナイトわざ」について

・ウルトラバルクマスキュラー
指定した方向に突進し、範囲内のすべての相手にダメージを与える。
上空まで飛び立った後に、HPの一番低い相手に狙いを定めて拳を振り下ろしてダメージを与える。

かねてから期待されていた“アイツ”が殴り込み。防御力無視の攻撃が個性的なバンギラス

 8月16日に実装予定の『バンギラス』は、相手の防御力を無視し、固定のダメージを与えられるバランス型のポケモンだ。「とくせい」の「すなおこし」は、わざを命中させると一定時間、周囲にすなあらしを起こし、範囲内の相手に継続ダメージを与えるもの。「すなおこし」が発動している間、バンギラスは防御と特防があがるため、敵に囲まれてもある程度は耐えられるようになる。実装済みのポケモンのなかでは、ふみつけ型のアマージョや、こうそくスピン型のカメックスのような運用ができるだろう。高い防御力を武器に、敵のフォーカスを受けながらもダメージを出す、イメージどおりのポケモンとなりそうだ。

 なお、バンギラスは、後述のわざ「げんしのちから」「すなじごく」を命中させると、一定時間、敵の防御や特防、シールドを無視した確定ダメージを与えられる。

「わざ」について(※)

・あくのはどう
前方にあくのはどうを放つ。一定時間マークが付与され、再度あくのはどうを命中させると追加ダメージを与える。
命中した相手のHPが一定の割合以下なら短時間の行動妨害を与える。
確定ダメージを与えられる時間を延長する。

・ストーンエッジ
前方扇形にダメージをあたえる。
近い範囲にはより強力なダメージを与える。
最大3回まで連続で発動可能。

・げんしのちから
ちからを貯めてから衝撃波を放ち周囲にダメージと短時間の行動不能を与える。
衝撃波を当てると再度使用可能になり、前方に岩でダメージを与え、バンギラスはシールドを獲得する。この技を命中させると、一定時間確定ダメージを与えられるようになる。

・すなじごく
前方にタックルしてすなじごくを発生させる。
すなじごくの範囲内の相手ポケモンはダメージと減速効果を受ける。
すなじごくの中で再度発動可能。相手を自分のところへ引き寄せる流砂を発生させる。この技を命中させると、一定時間確定ダメージを与えられるようになる。

※「あくのはどう」「ストーンエッジ」から1つ、「げんしのちから」「すなじごく」から1つを選択する形

「ユナイトわざ」について

・リーサルランページ
怒りを爆発させ、暴れだす。少しのあいだ移動速度が上がり、受けた妨害効果の持続時間が短くなる。
暴れている間は通常攻撃が変化し、与えるダメージが増加する。
効果時間中に通常攻撃を受けた相手のポケモンのHPが一定の割合より低い場合、そのポケモンをKOする。

プレイヤーが思い思いにポケモンの能力を調整する仕組み『ポケモンサポートメダル』も登場!

 さらに1周年を迎える7月21日のアップデートでは、新たな仕組み『ポケモンサポートメダル』も実装される。

 同システムは、バトルで使用するポケモンの能力を、エナジーリワードから入手できるメダルを使い、少しだけ上下させられるもの。1体のポケモンにつき、10個までセットできる。メダルには金・銀・銅の3種類のレアリティがあり、全部で9色ある色の組み合わせでボーナスも発生する。ランクマッチを含めたすべてのバトルで使用可能であるため、従来の「もちもの」システム同様、『ポケモンユナイト』を代表する重要なシステムとなっていきそうだ。

 画像のピカチュウのメダルの効果は、「特防+4」「急所率-0.8%」。このように各メダルには、プラスの効果だけでなく、マイナスの効果も付与されているが、たとえば「攻撃」タイプのポケモンであれば、「特攻」の数値はバトルに影響しないケースも多いため、純粋にメリットとなる状況も多い。MOBAのひとつの特徴であるビルドシステムを持たない『ポケモンユナイト』だけに、同システムは新たな面白さをもたらしてくれるかもしれない。

5人1チームでボスポケモンの討伐タイムを競う、期間限定のPvEクイックバトル『挑戦!!ボスラッシュ』

 くわえて同日には、期間限定のバトルモード『挑戦!!ボスラッシュ』も実装予定だ。

 同モードは、仲間と協力して3匹のボスポケモンの制限時間内での討伐を目指す、PvEクイックバトル。初級・中級・超級という3つの難易度が設けられている。ボスポケモンには、1戦目に「カジリガメ」「オニシズクモ」「クレベース」(※)、2戦目に「サンダー」「フリーザー」(※)、3戦目に「レジギガス」と、『ポケモンユナイト』ではお馴染みの面々がラインアップされているが、それぞれ普段のユナイトバトルでは見せない強力な攻撃を仕掛けてくるという。星野氏によると、開発チーム内で超級をクリアした人間はいないとのこと。超級は、かなり歯ごたえのある難易度となっているようだ。

 体験会では、ほかメディアの参加者とチームを組み、中級に挑戦。一度目のチャレンジこそ失敗に終わったものの、二度目ではなんとかクリアすることができた。

 おそらく今後は、『挑戦!!ボスラッシュ』に関連するミッションなども追加されるのだろう。ランクマッチのレーティング同様、タイムは数値として競いやすい。同モードもまた、これまでの『ポケモンユナイト』とは違った面白さをプレイヤーに提供してくれそうだ。

※1戦目は3体、2戦目は2体のうちからランダムで出現

この他にも記念イベントが目白押し!『ポケモンユナイト』1周年はもうまもなく!

 もちろんこのほかにも、1周年を記念したイベントが目白押しだ。

 クリームを集めることでケーキをアップグレードし、豪華報酬を狙う『アニバーサリーケーキチャレンジ』、5日間ログインするだけでユナイトライセンスとホロウェアのセットがもらえる「1周年記念スペシャルプレゼント」キャンペーン(※)、グレイシアのユナイトライセンスやその他アイテムが獲得できる『ひえひえグレイシアチャレンジ』など、これでもまだ一部となっている。残りのイベントについては、期間中にログインし、実際にその目で確認してほしい。

 ついにサービス開始から1年を迎える『ポケモンユナイト』。プレイヤーたちの熱狂は、今後も続いていきそうだ。

※1日目から順に、「ピカチュウ/おめかしスタイル」「ルカリオ/コンサートスタイル」「カメックス/しょうぼうスタイル」「カビゴン/おやすみスタイル」「ニンフィア/チェックスタイル」

※ゲーム画面は開発中のものです。実際のプレイとは異なる場合があります。
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