キスシーンで気持ちは揺らぐ?揺らがない? 2人から想いを寄せられたみよしは……『ドラ恋~Kiss me like a princess~』9話

 ドラマ第5話『月から奪う』の主演を勝ち獲ったのはしおん(鈴木志遠)×みよし(橋下美好)ペア。2人で入居した同棲ハウスでは、しおんが有言実行でみよしにきちんと自分の心境の変化について言葉にして伝える。これまでどこか明言を避けてたようなしおんが「みよしちゃんに対して一番恋愛的に見れてるなって思ってる」と口にしたが、正にこのドラマの設定と自身のみよしへの感情がリンクしているようだ。

 ドラマの舞台は大学の天文サークルで、ミステリアスな先輩マドンナに密かに恋する後輩のラブストーリーが描かれる。絶対に自分のものにはならない、結ばれない相手を忘れられない切ないラブストーリーだ。

 しかも、この先輩マドンナの結婚式シーンもあり、みよしの天使のようなウエディングドレス姿に、珍しくしおんのテンションがわかりやすく上がっていた。撮影の合間にも「本当にマドンナに見えてる、嫉妬してる」と声をかけたり、屋外でのキスシーン前、あまりの寒さに凍えるみよしに対し「こんなに寒いけどドキドキしてるから(大丈夫)」と積極的に自身の気持ちを表現するしおん。これまでのしおんから見ると、新鮮で一気に勢いづいたかに見える。これが本来の姿なのかもしれないが、前日にペア指名をされただけでも意外だと驚いていたみよしからすれば、“何で今さら?”と思う気持ちが拭い去れないのかもしれない。

 キスシーンを終えた後も、気になる人としてみよしの口から飛び出したのはりくと(松村陸斗)の名前だった。何事もそつなくこなすしおんに対して、感情が言動にダダ漏れで手に取るように伝わってくるりくと。そのりくとの不器用な姿を「自分だけが見られる部分で愛おしいと思うようになった」と話していた。

 しおんがもっとなり振り構わずどストレートなアプローチを見せなければ、望みは薄いのかもしれない。ただ、「私も自分と向き合わないと」と気になる言葉を残していたみよしに、何かしら心境の変化はもたらされたのだろうか。ただでさえ自信喪失気味のりくとだからこそ、この2人のキスシーンを見て卑屈になったりめげたりすることなく、最後まで自分の気持ちを真っ直ぐ貫いて欲しい。本番前夜、皆の前で「何もしないまま終わりたくないな」とこぼしていたその気持ちを大切に、今こそ怯まずにストレートに、自分らしく格好悪くなっても良いから打算なく想いを伝え続けるべしだろう。

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