7カ月間充電なしで走行可能なEVが誕生 価格は“超プレミアム”に

 オランダを拠点とするスタートアップLightyearは、長期間プラグを接続して充電することが不要なEV(電気自動車)、その名も『Lightyear 0』をローンチした。

 『Lightyear 0』はボディの3分の1に相当する5平方メートルのソーラーパネルを搭載。最適な条件では、太陽光だけで1日に69kmの走行が可能だ。

 例えば通勤距離が35kmであれば、オランダのような曇りがちの気候なら約2カ月間、晴れた日が多いポルトガルなら7カ月間、充電しなくてよいという。バッテリーは、完全に充電された状態で544km走行できる容量がある。

 ソーラーパネルを車のシャーシに直接統合するという発想は以前からあったが、技術的な障壁が立ちはだかっていた。その問題をクリアしたのが『Lightyear 0』だ。

 重量は1575kgと軽く、空気抵抗を考慮した流線形の省エネ設計を採用。特徴的なホイールは風を切り、エネルギー消費量を3.5%削減。最高スピードは時速100kmでややパワー不足は否めないが、日本の高速道路を走るのには十分だろう。

 充電の手間と費用が格段に軽くなるが、販売価格は25万ユーロ(約3500万円)となる。946台の限定生産で、“超プレミアム”な車だ。

 環境にやさしいことは確かだが、自宅にソーラーパネルを設置したり、一般的な充電スタンドを利用したりしたほうが、現状でははるかに経済的かもしれない。

 ただ、朗報もある。2024年か2025年に量産を始める予定のモデルは、3万ユーロ(約430万円)からの販売になるとされており、広く一般ユーザーの手の届くところまでくるだろう。すでに問い合わせが殺到しているという。

 しばしの間、高嶺の花ではあるものの、空想していた近未来のような車が、現実のものとして登場したことは衝撃的だ。

(画像=Lightyearより)

(source)
https://electrek.co/2022/06/22/lightyear-0-solar-ev/
https://www.caranddriver.com/news/a40396442/lightyear-zero-solar-ev-first-drive/
https://www.ubergizmo.com/2022/06/lightyear-0-this-ev-needs-no-plug/
https://www.electrive.com/2021/12/16/lightyear-two-to-launch-for-less-than-e30000/

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