ヒカキン流の「炎上回避法」とは? 背中で証明する“YouTubeの風紀委員”としての立ち位置

 SNS社会の今、有名人のみならず、一般人も炎上のリスクとは常に隣り合わせにある。そんな中、YouTuber歴10年以上のキャリアを誇りながらいまだ目立った炎上・スキャンダルのない男・ヒカキンが、炎上を回避するために必要な7か条を提言した。

【大人向け】ヒカキン流、炎上回避法7箇条。この動画が広まると炎上がこの世から無くなります。

 5月20日に公開された「【大人向け】ヒカキン流、炎上回避法7箇条。この動画が広まると炎上がこの世から無くなります。」と題した動画でヒカキンは、普段のラフなTシャツ姿ではなく、珍しくカッチリとしたスーツ姿で登場。襟を正しながら「わたくし自称一流炎上回避コンサルタントのほうをさせていただいております」と自己紹介し、「今日はその炎上の回避法を、わたくしヒカキンが全力でお伝えしたいと思います」と趣旨説明した。ヒカキンはこの日のために炎上を回避する上で必要な7か条を考案したという。

 炎上回避法その1は「LINEやDMは全部流出していいと思ってやり取りすること」。SNS上でのやり取りは、“乗っ取り”被害に遭って流出してしまうこともある。また、恋人などがこっそりスマホを盗み見してスクショを撮ってしまうこともある。そんなわけでヒカキンは「世界中の誰もが見ていると思って話しましょう」と説いていた。

 炎上回避法その2は「裏アカを作らない」。理由は「(情報を共有する)一人が裏切ったら裏アカも鍵アカもない。全世界に(情報が)放出する」という至極真っ当なものだった。ヒカキンは、裏アカに書き込みたい罵詈雑言があるのなら、紙のノートに愚痴を書き込むようにとしようと勧めていた。

 炎上回避法その3は「デジタルタトゥーを常に意識すること」。インターネット上で公開された書き込み、画像、動画は拡散されるとタトゥーのように完全に消すことができない。だからこそ、何らかの発信をする際には「今よりも慎重になってはいかがでしょうか?」とヒカキンは提案した。

 炎上回避法その4は「これはちょっと賛否を生むかもしれない」と前置きしたうえで、「ネットではできるだけマイナスなことは言わない」とヒカキン。これは彼自身の体験談に基づいたもので、かつてチョコミント味のアイスクリームが苦手なことを「食べれたもんじゃない」などと過剰にアピールしたために、チョコミントファンから強い反感を買ったのだという。なので、「“嫌い”や“まずい”と発信することは控えたほうがいい」と呼びかけた。

 炎上回避法その5は「アンチと付き合わない」。ヒカキンは「アンチの人をなめてはいけない。アンチの人は……すごいんです。あんまり喧嘩を売らないほうがいいです」と極力関わらないことをおすすめした。

 炎上回避法その6は「不特定多数の人がたくさんいるところに行かない」。これはどちらかというと、顔が知られている有名人向けの提言だが、ヒカキンは「どんな人たちが来るかわからないパーティーや飲み会に行かない」とのこと。写真週刊誌などで悪いニュースがすっぱ抜かれない、ヒカキンらしい処世術と言える。

 炎上回避法その7は「常に最悪を想定する」。要するにこれは、近しい知人に絶対に内密にして欲しい話をする際だったら「もしかしたらバラされるかもしれない」と考えるべきだし、SNSに賛否両論を生みそうな投稿をする時であれば「変なバズり方をして炎上するかも知れない」と想像すべきというアドバイスだ。

 こうした講釈は、その辺の十把一絡げのYouTuberがのたまっても意味がない。YouTube黎明期から第一線で活躍するパイオニアであり、長らく炎上とは無縁の“聖人”キャラを守ってきたヒカキンが言うからこそ説得力があるのだ。ヒカキンには今後も圧倒的なキャリアと実績、そして素行の良さを活かし、YouTubeの風紀委員然として、後進教育のためにこうしたHow to動画をアップしてくれることを期待したい。

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