「これは実写?それとも3D?」な駅の映像が話題 『Unreal Engine 5』がゲーム体験にもたらすものとは

『Unreal Engine 5』で作られた駅の映像が話題

『Unreal Engine 5』は、どのようなゲーム体験をもたらすか

 こうした現実と見紛うほどの映像表現は、私たちにどのようなゲーム体験をもたらすだろうか。想像しやすいのは、没入感の向上だ。たとえばサバイバルアクションのジャンルでは、キャラクターが身を置く過酷な環境をよりリアルに体感できるようになるだろう。今回の動画では風景の描写が中心だったが、技術を応用すれば、動物なども精巧に表現できるはず。身近に迫る脅威をいま以上に現実的に感じられれば、同ジャンルはさらに魅力を増すに違いない。

 また同様に、動物に関連するシミュレーションやアドベンチャーも、上質な体験を届けてくれるだろう。水族館にいる魚たちの様子が現実に近づけば、彼らに対する愛着も増し、飼育や経営にも身が入る。現状では一部のコアなファンに愛される零細ジャンルのひとつだが、実写さながらの表現が可能となれば、その裾野は広がっていくはずだ。

 さらに、トレンドとなりつつあるVR・ARとの融合を果たせば、可能性は無限大となる。「特定の場所をVRでめぐる」「特定の存在をARとして登場させる」こうした仮想世界とのクロスオーバーの先には、私たちの想像を大きく超えたゲーム体験があるに違いない。

 たとえばホラーのジャンルでは、つくられた恐怖があたかもそこにあるかのように感じられるだろう。リアルな表現によって現実と仮想世界の境界が曖昧となることで、架空の存在はよりリアリティを増すことになるからだ。その体験は、今回の映像のように日常的な場所であればあるほど、恐怖をともなうはず。リアルとバーチャルの区別がつかないなかで、自宅に現れる幽霊や殺人鬼には、感じたことのない恐怖を覚えかねない。

 直近では、『ウィッチャー』シリーズの新作や、『トゥームレイダー』シリーズの新作などへの採用が決まっている『Unreal Engine 5』。同ツールには、私たちの想像を大きく超える可能性が眠っていると言えそうだ。

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