アルピー平子&マヂラブ村上、恋愛番組MCのタッグで共鳴 「人の恋愛のVTRを観たくて、十何年も地下に潜っていた」
ABEMAの『隣の恋は青く見える3』が3月26日より配信を開始した。本番組は悩めるカップルたちが合意のもと一時的に交際関係を解消し、 恋愛フリーの状態で過ごす1週間の"公認浮気"生活を追いかける恋愛番組。スタジオから参加者たちを見守るMC陣には、前回シーズンよりマヂカルラブリーの村上が踏襲し、今シーズンより新しくアルコ&ピースの平子祐希が決定した。
数々のモテエピソードが語り継がれる村上と愛妻家として知られる平子という恋愛偏差値の高いふたりだが、過去には下積み時代から地下の劇場をともにし、高円寺にゆかりがあるという共通点も。息の合ったコンビネーションを発揮する両者に、恋愛感や番組を観ての感想、古い付き合いとなるお互いの関係性まで話を聞いた。(渡辺彰浩)
ーー収録を終えていかがでしたか?
村上:あいかわらずめちゃくちゃ楽しいですね。一番好きな仕事なんじゃないかなと。男女の恋愛とかいざこざがめちゃくちゃ好きなんですよ。それがまとめて観られるっていうのでたまんないです。大好物なんですよね(笑)。
ーー村上さんはシーズン2が始まる前に「いままで一度も恋愛番組を観たことがなかった」と言っていましたよね。
村上:なかったですね。でも観るようになりましたよ。『バチェラー』(Amazonプライム・ビデオ)とかも観ましたし。人の振った振られたみたいなやつは面白いですね。
ーー平子さんはいかがですか?
平子祐希(以下、平子):恋愛漫画で山場になるのはドロドロした部分だったり、相手の恋人を取っちゃう部分だったり、まさかの逆転劇だったりだと思いますけど、余計なストーリーを全部端折っていいとこ取りでそこだけを濃縮して観させてくれる、都合のいい番組ですよね(笑)。
ーーたしかに(笑)。これまでを振り返るとシーズン1では高橋メアリージュンさん、ユウさんの姉妹がMCを務めていて、そこにシーズン2で村上さんが新たに参加。そして、今回のシーズン3では村上さんがMC続投となりました。
村上:単純にありがたいですよね。楽しんではいたんですけど、手応えこそないんですよ(笑)。その純粋に楽しんでるのを評価していただいたのかもしれないですよね。本当に楽しいし、先を知りたすぎて次の収録までキツいし。
ーー村上さんに加えてさらに平子さんと、一気に芸人色が強くなりましたよね。
平子:関係ない話になっちゃいますけど、村上とはずっと中野の地下で泥水をすすってきた仲なので、一緒にVTRを観られる立ち位置になったのが嬉しいですね。
村上:ははは(笑)。嬉しいです。
平子:これがしたくて中野の地下で頑張ってきたから。人の恋愛のVTRを観たくて、十何年も地下に潜っていたんだから。
村上:ちょうど“芸人芸人”してない部分が出せる2人なので、ちゃんと落ち着いてVTRが観られるし、そこはいい人選なんじゃないかと僕は思います。平子さんがいてくれてすごく嬉しいです。
平子:ちゃんとお互いの恋愛の価値観を聞ける。
村上:すごい恋愛をしてきてますから。
ーーMCには岡田結実さんも参加しています。
平子:あの子、もうちょっと隠した方がいいんじゃないってくらい、物怖じせず自分の恋愛論から何から喋りますから。
村上:僕びっくりしました。こんなに行くんだって思いましたもん。
平子:こっちが止めなきゃいけないくらい、マネージャーさんがずっと眉をひそめながら見てましたよ。
村上:次はもうちょい攻めてみようかな。
ーー今回初参加となる平子さんは、スタジオMCの話を聞いた時の心境はいかがでしたか?
平子:結局恋愛って、全人類が漏れない一番のあるあるですからね。にも関わらず、一人ひとりの恋愛の角度が違ってるというのは面白い部分だと思うので、今回も言ってみればたかだか数人の男女ですけど、可能性が無限に広がっているわけですから。小さな駆け引きから巻き起こる、どちらに運ぶか分からない大きな展開を、皆さんと楽しみながら観ていきたいと思いますね。
ーー平子さんは恋愛番組にMCとして参加するのはこれが初めてですか?
平子:そうですね。珍しいかもしれないですね。僕は恋愛のその先にある勝者だと思っているので。恋愛のその先は幸せな結婚だったり、仲睦まじい期間をいかに保てるかに繋がっていくと思うんですけど、それで言うと『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)におけるまっちゃん(松本人志さん)だと。
村上:平子チェアマン(笑)。
平子:上からの目線で見守りつつ、懐かしみたいなと思います。
ーー『チャンスの時間』(ABEMA)で多くの恋の名言を生んできた平子さんが『隣恋』でもその本領を発揮しているのでしょうか?
平子:出演者と僕との勝負だと思っています。平子を絶句させてみろと。僕から言葉を失わせたら勝ちですよね。そんな展開に期待してますね。
ーー村上さんは、シーズン2と比べたシーズン3の魅力はどこにあると思いますか?
村上:いまのところですけど、2より問題児が多いですね。2はこいつヤバいな、掻き回しそうだなっていうのが決まっていたじゃないですか。バーテンのナオキさんですね。でも、3の方が怖いです。とんでもないことになるだろうな、女の子が泣くんじゃないかなっていう感じですね。
ーー特に気になる組み合わせはいますか? 2週目までご覧になられたと聞いています。
村上:「フミヤ×サワコ」ですね。2の感じを観ている限り、涙なしには語れなくなりますよ。
平子:フミヤはK-1選手としてもアグレッシブな選手で、KOで勝つかKOで負けるかのアグレッシブファイターなんですけど、今回は果敢に攻めすぎてアゴが空いてるんですよね。どっかでカウンターが入るんじゃないかって、そういう目線で観てますけど。
村上:行ってましたよね、グイグイ。
平子:あとはリュウタロウの手練れ感。スタートダッシュが早いんじゃないかな。
村上:「リュウタロウ×レイナ」か。あとは遅れてくる1組がいるっていうのがデカイですね。そこで口説いてるのが全部嘘になる可能性があるのがシーズン2とは違う。
平子:後々ほかに気持ちが転がる瞬間に今までのことが全部嘘に転じて、自分で自分の首を絞めるような形になる人間も出てくるわけですよ。
村上:距離取ってやれてるやつもいると思うんですけど、フミヤはもう踏み込みすぎてますよ。新しい女性に行きたくなってももう無理。相当の涙が流れますよ。
ーーもうそんな展開になっているんですね。
村上:「お前といる以外の時間はいらない」って言ってる人もいましたから。
平子:我々が見たい格闘技ってノーガードで突っ込んで行くスタイルですから。ドン・フライVS高山(善廣)。全員がブン殴り合い。
村上:鼻曲がっちゃいますよ。僕がいたらダイスケになっちゃってると思うんですよ。感情移入しちゃうんですよね。
ーーダイスケはどのようなメンバーなんですか?
村上:みんなのスピード感に置いていかれてるんですよ。ほかのみんなはガンガン口説くんですけど、ダイスケは自分のフォームがあるし、そんなにグイグイ口説くのは良くないと思っているんじゃないですか。だから周りと比べて遅れているように見えちゃってるんです。虎視眈々と何かを狙ってるかもしれませんけど。
ーー以前に村上さんは、「もし自分が“公認浮気”の現場に参加することになったら」という質問に、「僕は元恋人にずっとアピールし続けると思います」と答えていましたが、シーズン2を経てこの考えに変わりはないですか?
村上:まぁ、難しいんですよね……。カップルがどういう状況かにもよるじゃないですか。まだ好きなんだったらそれはずっとアピールすると思いますけど、思うところがあるなら楽しんでもいいかなという気持ちになってきていますね。みんなを観ていると楽しそうじゃないですか。背徳感とかいろんなものが乗っかって、すごい変な高揚感がありそうですよね。その感じは味わってみたいなというのはありますね。
ーーそれではシーズン2を通して考え方も変わったということですね。
村上:悪いことではないなということですよね。“公認浮気”って言ってますけど、結局別れているから浮気ではない。みんな次に進もうと思って参加しているので、悪いことではないなと思います。
ーー平子さんは「もし自分が“公認浮気”の現場に参加することになったら」いかがですか?
平子:宮古島に真由美ちゃんが行ってるってことですよね。
村上:その時は離婚して参加しています。
平子:「既婚者スペシャル」として。これはだから姿形は見えない、遠く離れた真由美ちゃんとの“天秤”(カップル同士が相手への気持ちを示すもの)での会話、駆け引きになりますよね。こっちが重りを4つ置いても、向こうが3つで返してきたら、こっちは1つでカウンターを狙うし。次の日もう一回4つ置いてやるっていう……結局、でも俺は真由美ちゃんだな。
村上:ははは(笑)。さすがですね。
平子:その状況下だからこそ自分の長年連れ添っていた相手がまた新しい角度で見えてくるっていう、そっちのカウンターも秘めてるんですよね。
村上:見直すっていうのもありますもんね。
平子:海外旅行に行きたいって思って、いざ行ってみたら3日目になって、日本が恋しくて羽田着いた瞬間に味噌ラーメン食う、あの感覚ですよね。どれだけ新天地でズブっと足を踏み入れてしまうか、元サヤに後ろ髪を引かれるか、その駆け引きも結局元カレと元カノ同士での“天秤”のシステムの妙ですね。相手の気持ちを可視化できるのは、あれは特許取ってもいいと思いますよ。
村上:天秤自体、めちゃくちゃ昔に特許はあると思いますよ(笑)。
ーー1週間という期間も絶妙ですよね。
村上:普通の恋愛よりスピードが早いですよね。焦ってイケナイところまで行ってしまう人だったり、違う選択をしてミスってしまうとか、そこが見どころですよね。
平子:合宿免許の期間ですもんね。一番イケナイ期間。
村上:これでキメなければって。
平子:短いようで長くて、長いようで短い絶妙な期間だと思います。
村上:無理なら嫌われていいんですもん。そっから会わなくなるんだから。
平子:勝負にも出られるし。かといって3日目に嫌われたら、あと4日残ってるっていう。
村上:それはありますけど(笑)。そのくらい勝負をかけられますからね。一生の友達ではないので。