テレビ搭載。独自の進化を続ける「らくらくスマホ」がもつ希少性とは

 「らくらくスマートフォン」にどんなイメージをお持ちだろうか。もしかすると「シニア向けの操作を簡単にしただけのスマホ」という印象を持っている人が多いかもしれない。しかし、侮るなかれ。独自の道を進み続けている機種だからこその機能もある。

 今回は2月24日に発売された新機種「らくらくスマートフォン F-52B」をもとに紹介していく。

災害時にも活躍するワンセグ機能搭載で、テレビやラジオの視聴ができる

チャンネルリスト東京の場合のワンセグ画面

 最初に紹介するのはワンセグ機能。インターネット回線を利用せず、地上デジタル放送を受信する機能だ。スマホが登場する以前、ワンセグ機能は、多くのケータイ(フィーチャー・フォン)に装備されていて珍しい機能ではなかった。しかし、今では希少だ。「らくらくスマートフォン」シリーズには、主にシニアの「ケータイからスマホ」への移行における違和感を減らすために多くの工夫が凝らされている。ケータイに搭載されていた機能を削ることなく継承してアップデートを行ってきたため、今ではスマホにワンセグ機能が装備されている珍しい機種となっている。

 また、インターネット通信なしで利用できるのはワンセグ機能のほか、FMラジオもある。災害時の情報収集用のデバイスとして活躍する機種ともいえる。

独自機能の進化 ボタンを押すような触感タッチ「らくらくタッチパネル」

らくらくタッチはオン、オフ切り替えることが可能

 らくらくスマートフォン特有の機能といえば「らくらくタッチパネル」。これは、ボタンを押すように画面をギュッと押し込む感覚でタッチすると反応する、らくらくスマホならではの機能だ。iPhoneをはじめ、一般的なスマホユーザーが操作すると、まどろっこしさを感じるかもしれない。

 しかし、筆者の知り合いのシニアに聞いてみたところ「スマホは速すぎて嫌だ」と軽くタッチするだけで、画面がどんどん変遷してしまうことに違和感を感じているそうだ。こういったシニアのニーズに応えているのがこのタッチ感。一見面倒に思える機能だが、ひとつひとつ確認して進みたい層には、安心感がある。

らくらくスマホはキーボードも独自の「Super ATOK ULTIAS for らくらく」。設定を変更することで、一般的な入力方式を利用することも可能

 しかし、この便利な機能も、スマホ画面の大型化に伴い、反応を均一にするための工夫が必要となる。その問題解決のために、新機種では村田製作所とタッグを組んでいる。今回登場した新機種には、村田製作所製の微細な変化も検出できる圧電フィルムセンサ「Picoleaf™(ピコリーフ)」を利用した「らくらくタッチパネル」を搭載。次世代方式の「らくらくタッチパネル」として進化している。

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