王道進化の一作『ELDEN RING』が照らす、「国産オープンワールド」台頭への道筋
台頭の気配を見せる「国産オープンワールド」。『ELDEN RING』に続くタイトルは?
「2022年は、国産オープンワールドにとって極めて重要な1年となるかもしれない」
そうぶち上げると、「『ELDEN RING』の発売だけで大げさだ」と感じる人も、なかにはいるだろう。実は、2022年のゲームカルチャーを盛り上げる国産オープンワールドは、同タイトルだけにとどまらない。直近では、『Pokémon LEGENDS アルセウス』の発売と成功も記憶に新しいはずだ。
本作は『ELDEN RING』のような、“本来の意味でのオープンワールド化”を果たしたタイトルではないが、ゲーム性の中心には、同要素からの影響を色濃く感じさせる。いくつかの広大なエリアからなるマップ構成、比較的自由な任務選択といった成分の存在が、『Pokémon LEGENDS アルセウス』が「オープンワールド」として扱われやすい理由となっている。
また、2022年には、ある金字塔の続編もリリース予定だ。そのタイトルとは。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』である。
“国産オープンワールドのなかで最も成功した作品”と言って差し支えない同タイトルは、去る3月3日に発売から5周年を迎えた。年内発売と発表されている続編には、年齢・性別を問わず、世界中のゲームフリークから注目と期待が集まっている。
さらにここに続くのが、2月27日に存在が明らかとなった『ポケモン』シリーズのナンバリング最新作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』だ。2022年冬に発売予定とされている同タイトルは、シリーズ初のオープンワールド作品になる予定だという。
先に発売された『Pokémon LEGENDS アルセウス』について、「オープンワールドである」という言及を避けてきた開発元のゲームフリークだが、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』に関しては、同要素が取り入れられていることを公式に謳っている。ナンバリング前作『ポケットモンスター ソード・シールド』におけるワイルドエリアの登場から「オープンワールド化」が強く望まれてきた『ポケモン』シリーズだけに、自ずと同タイトルには期待と注目が集まっていくことになるだろう。
このように2022年は、国産オープンワールド目白押しの1年となっている。そして、そのどれもが話題と注目をほしいままに集めるAAAタイトルばかりだ。
『ELDEN RING』『Pokémon LEGENDS アルセウス』の成功は、国産オープンワールド本格的台頭の号砲となるか。「オープンワールド」は2022年、さらにはその先のゲームカルチャーを語る上で、極めて重要なトレンドとなっていきそうだ。