ゲーム配信で最も稼げるのは『マインクラフト』? Twitch流出データから発覚

 昨年、ゲーム配信で支持を集めるプラットフォーム「Twitch」がクラッキング被害を受け、ソースコードを含むあらゆる情報が流出したことをご存知だろうか。その中にはTwitchが配信者に支払った金額や視聴者数などのデータも含まれており、各配信者がどれくらいの収益を得て、どれくらいの視聴者数を獲得していたのかが丸裸になってしまったのだ。

 Twitchで多くの視聴者を獲得するために大事なことは、ゲームの流行を掴むことだ。2020年に『Among Us』が大流行した際も、多くの配信者が一斉にプレイして新たな視聴者を呼び込もうとした。人気配信者の多くは、そうした流行に敏感でいつづけることで地位を築き上げてきた。

 一方で、古くから愛され、今も根強いファンが多数いるゲームもある。サンドボックス型ゲーム『Minecraft』(以下・マイクラ)がそうだ。Twitchの流出データを分析すると、マイクラは今も配信者にとって「稼げるゲーム」であることがわかる。

Minecraftの公式WEBサイトより

 マイクラ配信のスタイルには、雑談をしながらソロでサバイバルモードをプレイしたり、クリエイティブモードで建築を披露したりと、さまざまな種類がある。配信者の間で一般的なのは、複数人で遊ぶマルチプレイモードの配信だ。なかでもDream氏が運営するサーバー「Dream SMP」で行われているマルチプレイでの配信劇は特に人気だ。

 Dream SMPはロールプレイをテーマにしたサーバーだ。参加する複数のメンバーが、即興で自身の設定したロールを演じながら配信する。メンバー同士のやり取りに台本などは存在せず、やり取りの中で起きた小さな出来事が発展して、サーバー全体を巻き込む大きな物語に発展することもあり、視聴者はそれらの事件や歴史をドラマのように楽しんでいる。

Dream SMPサーバーの様子(YouTubeより)

 参加する配信者たちそれぞれもキャラクターの一人として愛されてきた。中でも特に人気なのが「Ranboo」「Quackity」「Tommyinit」の3名だ。彼らは今やそれぞれがYouTubeチャンネルに多くの登録者を抱えており、Ranbooは300万人、Quackityは600万を超え、一番多いTommyinitに至っては1000万を超える。彼らは人気のTwitch配信者であると同時に、今や大人気のYouTuberでもあるのだ。

それぞれRanboo氏、Quackity氏、Tommyinit氏(YouTubeより)

 彼らは総配信時間に対して贈られる”投げ銭”の額が特に多く、全Twitch配信者の中でもっとも高い時給を叩き出している。1位のRanbooは1時間あたり約2400ドル(約27万7000円)もの収益を得ている。残りの2名も2位と3位に続き、Dream SMPの参加メンバーで時給のトップ3を独占する形だ。Twitchで2021年にもっともも視聴された配信者であるxQcですら、投げ銭を時給換算すれば1000ドルほどということを考えれば、Dream SMPメンバーの人気の高さがよくわかる。

 10年を超える歴史を持ちながら、自由度の高さを活かして新たなコンテンツを生み出し続けるマイクラ。次はどんな流行が生み出されるのか、今後も楽しみにしたい。

〈Source〉 https://gamerant.com/twitch-income-data-minecraft-streamers-power-success-ranboo/

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