『アイドルランドプリパラ』は「かつて“女児”だったすべての人」の憧れを取り戻すためのアニメ&ゲームである
2022年、女児向け作品のファンが最も注目すべきコンテンツのひとつと言えば、『プリパラ』シリーズの続編『アイドルランドプリパラ』だ。
『プリパラ』とは、女児向けコンテンツシリーズ『プリティーシリーズ』のうちの1作。主にアーケードゲームとアニメが連動することで、展開されてきたシリーズだ。TVアニメの放送は、2014年~2017年放送の『プリパラ』と、2017年~2018年放送の『アイドルタイムプリパラ』が終了したことでひと区切りがつき、2018年4月から放送の『キラッとプリ☆チャン』、2021年10月から現在も放送中の『ワッチャプリマジ!』といった後続作に引き継がれている。
基本的にこういったフォーマットのコンテンツは、TVアニメの終了からあまり間を開けず、アーケードゲームの展開も終了することが多いが、『プリパラ』のゲームは一度稼働終了した約1年後に復活。その間もキャストによるライブは精力的に開催され、新曲のリリースも続くなど、アニメが終わってなお、作り手・ファン共に高い熱量を持ち続けている。
そんな『プリパラ』シリーズの新作として展開中なのが、『アイドルランドプリパラ』だ。本作もゲームとアニメの連動企画である点は、これまでのシリーズと共通している。そのうえで異なるのが、ゲームはアーケードではなく“スマートフォン用アプリゲーム”、アニメはTVアニメではなく“Web配信アニメ”で展開される点だ。
特報第1弾では、開発中のゲームの画面が登場。このあと2度にわたってリリースを延期しており、製品版の画面はかなり変わっているかもしれない。
アプリゲームは2022年春のリリース予定で、まだゲーム内容の多くは明かされていない。一方で、Webアニメのほうは現在、各エピソードを有料にて先行配信ののち、間を開けてYouTubeで無料配信するスタイルを取っている。現時点では第1話と第0話が無料配信中。第2話は有料先行配信中で、1月30日いっぱいまで視聴チケットを購入・視聴することが可能だ(この第2話の無料配信は2022年3月予定)。
注目すべきはこのWebアニメのストーリーが、「女児向けアニメの、数年ぶりの続編」だからこそ共感を呼ぶであろうものとなっている点だろう。
Webアニメ『アイドルランドプリパラ』では、電脳空間のような場所に存在する女の子がみんなアイドルになれる場所「プリパラ」が、システムエラーにより、外部の世界から忘れられてしまう。幼いころは「プリパラ」に夢中だった高校生・香田澄あまり(かたすみ あまり)も「プリパラ」を忘れ、思うように友だちを作れず「片隅に余ってしまう」学生生活を送っているのだ。
そんなあまりのもとに、外部の世界とは時間の流れ方が変わってしまった「プリパラ」から、『プリパラ』シリーズ全作を通しての主人公・真中らぁらが、小学生の姿のまま現れる。らぁらに導かれ、再び「プリパラ」を訪れたあまりは、お馴染みのアイドルたちと協力し、この異変を正すために奮闘することになるのだった。