バルミューダが生み出すスマホと家電の共通点とは?
独創的な家電製品を手掛けてきたバルミューダ株式会社(以下、バルミューダ)から、同社としては初となるスマートフォン製品『BALMUDA Phone』が発表された。発表前から注目度が高かった、バルミューダの新境地となるアイテムだ。
BALMUDA Phoneのスペックは、4.9インチのディスプレイ、49MPのアウトカメラ、8MPのインカメラ、重量約138g、5G通信対応、FeliCa・ワイヤレス充電対応などが主な点。ベースとなるOSはAndroid 11で、SoCはSnapdragon 765を採用している。カラーはホワイトとブラック、価格は10万4800円〜。
しかし、もっとも特徴的な点はスペックには表れていない。BALMUDA Phoneは、どこにも直線を含まない唯一のスマホであると称している。事実、本体のデザインはどこも湾曲しており、背面や輪郭、そしてディスプレイの境界線にいたるまで、柔らかなカーブを描いているとのこと。ソフトウェア面では専用アプリにも力を入れており、デザインや使い心地にフォーカスしている。
バルミューダが鳴り物入りで発表したBALMUDA Phoneだが、発表時のSNSの反応は、かなり微妙。というのも、約10万円の価格に対してスペックが物足りなく、かつディスプレイはかなり小さい。これならばiPhoneや他のAndroidの方が、多くの面において優れていると感じてしまう。
だが、これには理由がある、バルミューダの寺尾玄社長いわく「世の中のスマートフォンがあまりにも画一的になっている」とのことで、BALMUDA Phoneはあえて現代スマホのトレンドである大型ディスプレイではなく小型ディスプレイを採用している。カーブを多用したデザインへのこだわりも、画一的な現代スマホに対するカウンターだろう。
さらにEngadget 日本版によると、小型路線のiPhone 13 miniの売上不振について尋ねられた寺尾社長は「(不振といっても)iPhone全体の中の話ですよ。ものすごい数を作ってますから。詳しくは把握していませんが、iPhone 13 miniだけで数えたらおそらく他のスマホメーカーのトップレベル、あるいはそれ以上に売れていると思います」と回答している。iPhone 13 miniのディスプレイは5.4インチで、重量は約140g。BALMUDA Phoneの方が一回りコンパクトだ。