【東海オンエア・コンビ分析】第十四回 しばゆー＆りょう　奇才を視聴者と同じ目線で見つめ続ける

　「9年経った今でも僕の趣味です。」とは、りょうが編集を担当した2019年3月24日アップの動画「クイズ！本物のしばゆーの料理を見破れ！！」の概要欄に記された言葉だ。2人の出会いは、高校2年生の始業式だったと振り返り「とにかく彼の個性は個性という言葉では足りないくらいなので観察が凄く楽しいです」と綴っている。

　2019年4月24日に公開された「親友同士で「思い出年表」作ったら一致するに決まってらあ！！後編」の動画では、りょうがしばゆーを東海オンエアとなるきっかけを作ったこと。そして、しばゆーが脱退するかもしれないという危機の際には、誰よりも連絡を取ってその決断を回避するように奔走したことが語られている。もし、あのときりょうがしばゆーを誘わなければ、もしあのときりょうがしばゆーを引き止めなければ……と考えると、今こうしてしばゆーの奇才っぷりを楽しめてはいなかった世界線も十分にありえたのだとザワザワする。

　しばゆーの非凡さを存分に味わう企画のたびに、きっと私たち視聴者もりょうと同じくその面白さにどこか誇らしい気持ちと、ずっと観察していたいという気持ちを掻き立てられるのだ。その欲求は「東海オンエアの動画を見るのが趣味」と同義かもしれない。しばゆーの枯れることのない才能と、それをいつまでも愛で続けるりょう。そこに視聴者も加わって流れる笑いあふれる時間が、これからも何年も何十年も飽きずに続くことを願ってやまない。