マイクロソフト「2画面スマホ」の驚きの進化とは 折りたたみとは違う魅力も
米Microsoftは米国時間9月22日に開催されたSurfaceイベントにて、2画面を搭載した新型スマートフォン「Surface Duo 2」を発表した。前モデルからの進化と、2画面ならではの活用方法などをご紹介しよう。
分離した2画面を搭載
Microsoftが2画面スマートフォンの初代モデルとなる「Surface Duo」を発表したのは、2019年のこと。パスポートのように折りたためる本体の内側に、5.6インチディスプレイを2枚搭載していた。OSにはAndroidを採用したことで、幅広いアプリケーションが利用できるのも特徴だった。
今回発表されたSurface Duo 2では、5.8インチと若干大型化したディスプレイを採用。左右で別々のアプリを利用したり、あるいは8.3インチの大画面スマートフォンとして映画鑑賞や読書が楽しめる。ディスプレイは360度回転させることで、表裏にディスプレイを搭載したタブレットとしても利用できる。
スタイラス「Surfaceスリムペン2」との連携も特徴だ。ビデオ会議に参加しながら内容を書き留めたり、あるいはイベント動画を視聴しながらアイディアをイラストとして残しておくこともできる。
基本スペックが大幅向上
初代モデルは2画面スマートフォンというアイディアは好評だったが、プロセッサやカメラといった本体スペックの不十分さが指摘されていた。しかしSurface Duo 2ではプロセッサとして米Qualcommの「Snapdragon 888 5G」を搭載。大幅に処理性能が向上しており、本格的なゲームなども十分に楽しめる。
背面には1200万画素超広角+1200万画素広角+1200万画素望遠のトリプルカメラを搭載。4K動画撮影やナイトモード、ポートレートモードなども利用でき、ようやく他社のフラッグシップスマートフォンなみの静止画/動画撮影が可能になった。
通信機能としては、高速な5Gに対応。大容量なゲームのダウンロードや、高画質な動画ストリーミングが屋外でも楽しめる。また本体背面のヒンジ部分からは電話やメッセージ、通知、バッテリー駆動時間などをカラーインジケーターやアイコンで確認できる。
2画面活用のアプリケーション
2画面向けにカスタマイズされたアプリが利用できるのも、Surface Duo 2の魅力だ。例えばOutlookやMicrosoft Teamsでは、メール作成や会議に参加しながらイラスト機能が利用可能。対応アプリ間では画像やテキスト、ファイルなどをドラッグ・アンド・ドロップで移動させることができる。
変わった機能としては、クラウドゲームサービス「Xbox Game Pass Ultimate」と組み合わせることで上画面にゲーム画面を、そして下画面にコントローラーを表示するポータブルゲームデバイスとしても利用できる。
Surface Duo 2は初代モデルとは異なり、2022年前半の日本投入が予定されている。国内価格はまだ発表されていないが、参考までに海外価格は1499.99ドル(約17万円)からとなっている。韓国Samsungなどは1枚のフレキシブルディスプレイを搭載した折りたたみスマートフォンを投入しているが、オフィスなどプロダクティビティの現場では、分離した2画面が役立つシーンもありそうだ。
(画像=Microsoft)