L’Arc~en~Cielとテクノロジーの好相性 VRミュージアムアプリで改めて感じた“4人の懐の広さ”
L’Arc~en~Cielが、結成30周年を記念したスマホ向けアプリ「L’Arc~en~Ciel 30th L’Anniversary VR Museum」をリリースした。
「ラルク」と「VR」と聞くと意外に思う方もいるかもしれないが、長年のファンであればあるほど「ああ、またやってくれた!」と感慨深くなっていることだろう。ラルクとテクノロジーは、つねに共にあるのだ。
ラルクとテクノロジーの歴史を振り返ったとき、その時計の針は1999年にまでさかのぼる。「ベストアルバムを発売しないこと」を新聞誌面の広告で発表するなど、奇抜でキャッチーなコマーシャルが多かった時期のこと。1999年4月にリリースされたシングル『HEAVEN'S DRIVE』に先駆け、3月に同曲の着メロの打ち込み方だけを先に新聞広告で掲載し、異色の“先行視聴”を行なったり、2000年には全国のレコード店で限定200,000枚の着信メロディデータを掲載したフライヤーを配布し、のちにこれが「STAY AWAY」であることが明かされたり、同年末のツアー『TOUR 2000 REAL』の東京ドーム公演では、「Yahoo!ブロードキャスト」や携帯電話サービス「LE-CIEL NET」でのライヴ中継を行ったり、2003年のライヴ『Shibuya Seven days 2003』の最終日では、FOMAによる携帯回線を使った世界初のライヴストリーミング配信に挑戦するなど、ここ数年で当たり前になったオンラインライヴや携帯での視聴も、かなり前の段階で先取りしていたりする。
ほかにも、2016年には「Don't be Afraid」のミュージッククリップにて、カプコンの人気ゲーム『バイオハザード』とコラボ。PlayStation®VR向けミュージッククリップ「Don't be Afraid -Biohazard×L'Arc-en-Ciel on PlayStation VR-」として、世界初のPlayStation VRのフルデジタイズ360°MVを発表するなど、ゲームやXR領域にも果敢に挑戦するなど、彼らとテクノロジーの接点は枚挙に暇がない。
そして、そんな歴史も網羅するのが、今回の「L’Arc~en~Ciel 30th L’Anniversary VR Museum」だ。ラルクと美術館といえば、結成20周年を記念し、2012年に横須賀美術館で行われた『L'Arc~en~Ciel 20th L'Anniversary EXHIBITION』が記憶に新しいが、実際に今回のミュージアムも結成30周年を振り返る企画として、先の企画展を参考にしたという。世間はコロナ禍で、外出もままならず、ましてやメンバーとファンの接点を設けることもできない現状における最善手を打ち出すべく、VR、AR技術を採用したアプリでのリリースとなった。
筆者も先んじて体験してみたが、実際の美術展のようにわざと複雑に順路が作られていたり、ルートがわかりやすくタッチポイントで表されていたり、ARモードを使えばAppleのAR KitやGoogleのAR coreの機能を生かして、直感的に操作ができたり、ノーマルモードとARモード、VRモードのどれを使っても楽しめる構成になっていたり、VRデバイスを購入しなくとも最低限スマホ一台あれば楽しめるという、良い意味でのハードルの低さも含め、攻めた座組みでもありながらテクノロジーに耐性のないファンも置いていかない、その親切設計に思わず膝を打った。
コーナーは「バンドが打ち立ててきた数々の記録や歴史を振り返る年表コーナー」「各メンバーの“動く”ライヴ写真」「『NEO UNIVERSE』『瞳の住人』の歌詞をヴィジュアライズした映像」「四人からファンへのメッセージ」「ミュージッククリップのスポット映像集」「広告やレアグッズの展示」「過去のライヴポスター集」「CD、DVDのジャケット展示」「Music Clipシアター」「同じ楽曲で異なる年代のライヴ映像を見れる6面シアター」「楽器展示」と、大きく分けて11の展示に分類されるが、そのどれもが一つひとつを拡大して見てしまうほど、貴重かつ面白く、バンドの歩みを追体験できる内容に仕上がっている。
とくにテクノロジーの活用事例として面白さを感じたのは、「同じ楽曲で異なる年代のライヴ映像を見れる6面シアター」「楽器展示」の2つ。6面シアターについては、当初同じ映像の別アングルを上下左右前後に出す案もあったようだが、これだけ歴史のあるバンドだからこそ、同じ曲を違う年代、場所でやっているシーンを集めたほうが面白いというスタッフの機転があり、現在の形になったという。実際に見てみると、それぞれの音を比較したり、見た目や画質の違いを楽しんだりすることで、360度いずれのアングルにも“見る意味”が宿るコンテンツになっている。
また、「楽器展示」についても、ただ3Dで再現しただけではなく、本物の楽器をカメラで撮影し、専用ソフトで3D化。そのあと欠けた箇所を含めてモデリングすることで、傷や変化まで綺麗に再現された、まさに本物の展示と見紛う完成度だった。
今回の施策を見て改めて感じたのは、この長い歴史で数々の奇抜な企画やプロモーション施策を打ちながらも、音楽シーンにおいて楽曲で存在感を示し続けた、L’Arc~en~Cielというバンドの器の大きさ。どんなにトリッキーでキャッチーな試みでも、クリエイティブがそれに耐えうるものでないと、これらの企画は成立しない。それを受け止め、テクノロジーをただ使うだけではなく、楽曲の良さを増幅させることに繋げられているL’Arc~en~Cielと、スタッフを含めたチームによる“攻めの上手さ”。
バンドを追いかけている時期の長短などで感じるものは違うだろうが、それぞれの層が面白いと感じるものはしっかりとあるように思う。ぜひアプリをダウンロードして、筆者がここまで綴ったスゴさを体験してもらえれば幸甚だ。
■「L’Arc~en~Ciel 30th L’Anniversary VR Museum」概要
開催期間:2021年8月25日(水)~2022年5月30日(月)
・ダウンロード
GooglePlay
App Store
・対応OS
iOS推奨環境
デバイス:2019年以降発売のiPhone端末
OSバージョン:iOS 13以降
Android推奨環境
Google公式のARCore対象端末のリストに記載されている端末が最低動作環境になります。
https://developers.google.com/ar/discover/supported-devices
OSバージョン:バージョン8.0以降に対応する端末
※端末スペックによっては本アプリの正常動作は保証できません。
価格:無料(一部限定コンテンツ有)
制作:株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ、ソニーグループ横断型xRプロジェクトProject Lindbergh
企画・開発:株式会社カヤック
配信:株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ
■リリース情報
L’Arc~en~Ciel『ミライ』
発売:8月25日
・初回盤A(CD+BD) ¥2,000(税抜)/¥2,200(税込)
<CD>
1.ミライ
2.ミライ (hydeless version)
<BD>
ミライ -Music Clip-
The Making of “ミライ -Music Clip-” version A
・初回盤B(CD+BD) ¥2,000(税抜)/¥2,200(税込)
<CD>
1.ミライ
2.ミライ (hydeless version)
<BD>
ミライ -Music Clip-
The Making of “ミライ -Music Clip-” version B
「BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)」オープニングアニメーション
・完全生産限定盤(CD+ハコスコ) ¥3,818(税抜)/¥4,200(税込)
<CD>
1.ミライ
2.ミライ (hydeless version)
<ハコスコ>
「ミライ」オリジナルハコスコ
<VR Museum>
L’Arc~en~Ciel 30th L’Anniversary VR Museum
スペシャルコンテンツが楽しめるQRコード
・通常盤(CD) ¥800(税抜)/¥880(税込)
<CD>
1.ミライ
2.ミライ (hydeless version)
■店舗特典
・Amazon.co.jp:メガジャケ
購入はこちらから
⇒kmu.lnk.to/QuSLJJHF
『FOREVER』
発売:2021年9月29日
・通常盤(CD) ¥900(税抜)/¥990(税込)
<CD>
1.FOREVER
2.FOREVER (hydeless version)
3.FOREVER (Anime Edit)
・完全生産限定盤(CD+ハコスコ) ¥3,909(税抜)/¥4,300(税込)
<CD>
1.FOREVER
2.FOREVER (hydeless version)
3.FOREVER (Anime Edit)
<ハコスコ>
「FOREVER」オリジナルハコスコ
<VR Museum>
L‘Arc~en~Ciel 30th VR Museum 限定エリアへ入場閲覧可能なQRコード
※「FOREVER」限定エリア
店舗特典
Amazon.co.jp:メガジャケ
予約はこちらから
・LE-CIEL限定盤(CD+GOODS) ¥3,400(税抜)/¥3,740(税込)
<CD>
1.FOREVER
2.FOREVER (hydeless version)
3.FOREVER (Anime Edit)
<GOODS>
『SCHEDULE BOOK 2022』
[2022年スケジュール帳]
A5サイズ変形(152mm×204mm)
全96ページ 2022年1月始まり
ファンクラブ限定グッズとして毎年大好評のスケジュール帳が登場、FOREVERのジャケ写仕様のスペシャルなデザイン。
予約はこちらから
https://www.sonymusicshop.jp/KSC8000000010/
■ツアー情報
『30th L’Anniversary TOUR』
【公演日時】
2021年9月5日(日) 大阪城ホール
OPEN 15:30 START 17:00 (予定)
2021年9月7日(火) 大阪城ホール
OPEN 16:30 START 18:00 (予定)
2021年9月8日(水) 大阪城ホール
OPEN 16:30 START 18:00 (予定)
【お問合せ】キョードーインフォメーション0570-200-888 (11:00~16:00 日/祝休業)
2021年10月2日(土) マリンメッセ福岡A館
OPEN 15:30 START 17:00 (予定)
2021年10月3日(日) マリンメッセ福岡A館
OPEN 14:30 START 16:00 (予定)
【お問合せ】キョードー西日本0570-09-2424 (平日/土曜11:00~17:00)
2021年10月6日(水) 日本ガイシホール
OPEN 16:30 START 18:00 (予定)
2021年10月7日(木) 日本ガイシホール
OPEN 16:30 START 18:00 (予定)
【お問合せ】サンデーフォークプロモーション052-320-9100 (全日12:00~16:00)
2021年10月15日(金) Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
OPEN 16:30 START 18:00 (予定)
2021年10月16日(土) Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
OPEN 15:30 START 17:00 (予定)
【お問合せ】サンデーフォークプロモーション052-320-9100 (全日12:00~16:00)
2021年10月22日(金) 幕張メッセ国際展示場1-3ホール
OPEN 16:00 START 18:00 (予定)
2021年10月23日(土) 幕張メッセ国際展示場1-3ホール
OPEN 15:00 START 17:00 (予定)
【お問合せ】SOGO TOKYO 03-3405-9999 (月-金12:00~13:00/16:00~17:00 ※祝日を除く)
2021年12月4日(土) さいたまスーパーアリーナ
OPEN 15:00 START 17:00 (予定)
2021年12月5日(日) さいたまスーパーアリーナ
OPEN 14:00 START 16:00 (予定)
【お問合せ】SOGO TOKYO 03-3405-9999 (月-金12:00~13:00/16:00~17:00 ※祝日を除く)
2021年12月9日(木) 横浜アリーナ
OPEN 16:00 START 18:00 (予定)
2021年12月10日(金) 横浜アリーナ
OPEN 16:00 START 18:00 (予定)
【お問合せ】SOGO TOKYO 03-3405-9999 (月-金12:00~13:00/16:00~17:00 ※祝日を除く)
2021年12月22日(水) 国立代々木競技場第一体育館
OPEN 16:00 START 18:00 (予定)
2021年12月23日(木) 国立代々木競技場第一体育館
OPEN 16:00 START 18:00 (予定)
2021年12月25日(土) 国立代々木競技場第一体育館
OPEN 15:00 START 17:00 (予定)
2021年12月26日(日) 国立代々木競技場第一体育館
OPEN 14:00 START 16:00 (予定)
【お問合せ】SOGO TOKYO 03-3405-9999 (月-金12:00~13:00/16:00~17:00 ※祝日を除く)
※OPEN/START時間は状況により変更になる可能性がございます。
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