生体認証システムは「歯」の時代へ インドで反響を呼ぶ『歯認証』って?
生体認証システムの中でも指紋認証や虹彩認証の場合、大根を指の大きさになるようにスティック状にカットしたものなどによる偽造の可能性があり、さらに偽造発生時の対応が困難であることが指摘されている。指紋や虹彩に関しては生涯を通じて変化することがないため、再登録が困難となるケースも少なくなく、課題は多い。また、静脈認証の場合には気温などに左右される傾向にある。
一方で歯認証においては隠蔽の可能性が低く、気温などの外的要因の影響を受けにくく、既存の生体認証システムの弱点をカバーしている。また顔認証と同様、基本的にタッチフリーである。顔認証が主に空港やホテル、大規模施設、イベント会場で導入されているのに対し、歯認証は自然災害のみならず、パンデミック発生時の身元確認や、犯罪捜査のほか、スプーンフィング攻撃という不正なデータによるなりすまし攻撃の撃退など、さまざまな場面での活躍が大いに期待される。
(画像=Unsplashより)
〈Source〉
https://gadgets.ndtv.com/mobiles/news/mobile-authentication-teeth-unlock-face-id-india-bits-pilani-research-deepteeth-2511557?utm_source=pocket_mylist
https://arxiv.org/abs/2107.13217
「歯並び画像解析に基づいた個人識別システムに関する研究」佐藤公則他 『画像電子学会誌43 (1)』2014年