朝倉海×松坂桃李の対談が実現 「俳優×YouTuber」夢のコラボの数々を振り返る
様々な商品、サービス、コンテンツのマーケティングにインフルエンサーが一役買う今の時代。映画業界も例外ではなく、人気YouTuberの力を借りたプロモーションが、近ごろ、目立ち始めている。
格闘家YouTuber・朝倉海のYouTubeチャンネル「KAI Channel」に8月10日、俳優の松坂桃李が主演映画『孤狼の血 LEVEL2』の宣伝を兼ねて出演した。動画冒頭、朝倉は「すごいですよ。すごいことが起きてます。『KAI Channel』史上、一番と言っても過言ではない人が出演してくださいます」と、松坂がゲストとして登場することを明かした上で、「今日、めちゃめちゃ楽しみなんだけど、マジで緊張してます」と、表情をこわばらせた。
この日行われたのは対談企画。いすを並べて本人と向き合うと、「なんかもう状況がつかめない……」と朝倉の緊張はピークに。その様子を見て松坂は「いやいや、そんなことないじゃないですか。だって色んな方とコラボされてますよね?」と話を振るなど、気を利かせた。こうした松坂の協力的な姿勢もあって、朝倉は多少ドギマギしながらも、『孤狼の血 LEVEL2』について「拝見させていただきましたけど……」としっかり予習した上での質問をぶつけるなど、立派にインタビュアー役を務めあげ、対談は和やかな雰囲気のまま終わった。
公開を直前に控えた映画のメインキャストへのインタビュー映像は、テレビの情報番組やニュース番組における芸能コーナーでたびたび目にする。テレビではキャスターやアナウンサーが務める聞き役を、人気YouTuberが担うこのようなYouTube動画は、最近珍しいモノではなくなった。たとえば、昨年3月13日には、2組YouTuber・ヴァンゆんのチャンネルに投稿された動画で、映画『一度死んでみた』の公開にあたり、同作に出演する広瀬すずと吉沢亮が登場している。
基本的には、YouTuberが有名俳優に会えた喜びを語る→作品の内容を聞く……というのが、定番の流れ。そういったフォーマットから一歩踏み込んで、俳優を巻き込んだ“企画”に挑戦したのが、YouTuberのエミリンだ。エミリンは昨年8月13日、自身のチャンネルに公開した動画で、映画『思い、思われ、ふり、ふられ』のPRで出演した浜辺美波、北村匠海とともに即興寸劇に挑戦していた。なお、この時、ノリノリで寸劇を演じていた浜辺は同年12月15日、YouTuberコンビ・パパラピーズの動画にも、『約束のネバーランド』のプロモーションで出演。親交のある同コンビのメンバー・じんじんにドッキリを仕掛けるという、YouTube適性の高さを見せつけた。
俳優を巻き込み、より手の込んだ企画を敢行したのが、“金持ちYouTuber”ヒカルだ。ヒカルは2019年7月7日に自身のチャンネルに公開した動画で、映画『ダイナー』のタイアップとして出演した藤原竜也にインタビューを実施し、ファンであることを熱弁した。その熱意が伝わったのか、同年12月22日には、映画『カイジ ファイナルゲーム』の宣伝で藤原が再び登場。今度は単なるインタビューではなく、『カイジ』の定番ゲーム「Eカード」で真剣勝負をするという、藤原のファンであるヒカルにとって堪らない豪華なコラボを実現させていた。
YouTuberにとっては著名な俳優を動画に出演させられることで、高い再生回数が望めるし、何よりもチャンネルに箔が付く。一方で、俳優陣にとっては影響力のあるYouTuberのチャンネルで自分たちの作品を楽しく効果的に宣伝できる。こうしたウィンウィンな関係があるため、今後もこうした映画タイアップが絡んだYouTuberのコラボ動画は増えていくことだろう。