朝倉未来は進退の報告、宮迫博之は業者告発、オリラジ藤森は結婚報道の否定……YouTubeで進む“意思表示のコンテンツ化”

 有名人の意思表示の場として、YouTubeが活用される機会が増えてきている。リアルタイムで伝えたいこと、ニュースとして出回った情報の訂正、本業の活動に深くかかわる報告から“告発”に近いものまで、その内容は様々だが、いわば有名人の“公式な発表/コメント”がコンテンツ化し、YouTubeの急上昇ランキングを賑わせている状況だ。

 6月13日に東京ドームで開催された『RIZIN.28』のメインイベントで、クレベル・コイケに衝撃的な失神KO負けを喫した格闘家YouTuberの朝倉未来は、翌14日、自身のYouTubeチャンネルに「試合を終えて」と題した動画を公開した。

試合を終えて

 敗戦のショックもあったのだろう。試合直後のインタビューで朝倉は「今後は一度考えます。引退も含めてちょっと考えて……って感じですね」と言葉を濁し、「ここで負けた時に格闘技をやっていく意味があるのかどうかって自分の中である。自分の幻想に打ち砕かれた。ここまでだったんだなって自分自身に落胆している感じ」と、珍しく弱気な発言をしていた。

 真意はどうあれ、会見中に「引退」をちらつかせれば、メディアはその二文字に飛びつくほかない。翌日の各媒体に「朝倉未来 引退か」の見出しが躍るのも致し方ないというものだ。しかし、一夜明けて考えを整理できたのか、朝倉は14日、自身のインスタグラムを更新。「少し休んで、また頑張ろうかな 朝倉未来は最強でないといけない」と、再起を予感させる投稿をした。この短いセンテンスに込めた思いを改めて、冒頭のYouTube動画で語っている。

 朝倉は「格闘技10何年やってきて正直疲れた」としながらも、「1日ちょっと考えてみて、引退とかも考えてたんですけど、すごく応援してくれている人の声が多かったのと、インスタでも書きましたけど、朝倉未来は最強じゃないといけないと思ったので、もうちょっと頑張ってみようかなと思います」と現役続行の意向を示した。

 公式サイトやSNSで発表される短文と違い、肉声でじっくりと語る動画は、視聴者を楽しませ、ときに議論を喚起するコンテンツだと言える。また、ある事象に対してどう思っているかを主張するだけでなく、それを一つのエンタメに昇華できるのも、YouTubeならでは。雨上がり決死隊の宮迫博之が6月12日と13日、自身の公式YouTubeチャンネルに公開した、無断販売されている「闇営業Tシャツ」に苦言を呈する動画は、まさに、”意思表示のエンタメ化”といえるコンテンツだ。

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