PS2・GC・GBAを解禁した『ゲームセンターCX』 新展開の裏に感じた、ゲーム業界に対するメッセージ
フジテレビONEで放送中のバラエティ番組『ゲームセンターCX』は5月14日、今後同番組の企画『有野の挑戦』において、PlayStation2・ニンテンドーゲームキューブ・ゲームボーイアドバンスの3機種から発売されているタイトルを解禁すると発表した。
この決定は、以前より存在した“あるルール”に基づいた正当性のあるものだったが、数年ぶりの新展開であったこと、企画の仕様・状況と各ハードの印象の間にギャップがあったことなどから、SNSを中心にたちまち話題となった。
ゲームセンターCXの新展開と界隈の反応。そこに感じられたメッセージとは。ゲームカルチャーの一部となりつつある人気番組の最新動向を紐解いていく。
高難度タイトルに奮闘する有野課長の姿がカルチャーアイコンに
『ゲームセンターCX』は、お笑いコンビ・よゐこの有野晋哉氏が架空の企業『株式会社ゲームセンターCX興業』の有野課長に扮し、ゲーム業界のあれこれを届けるバラエティ番組だ。2003年より放送が開始され、2021年5月13日スタートの新期で第25シーズンを迎えた。同氏が高難度レトロゲームの攻略を目指すメインコーナー『有野の挑戦』が人気で、番組の代名詞となっている。今回発表されたPlayStation2・ニンテンドーゲームキューブ・ゲームボーイアドバンス(以下、順にPS2、GC、GBA)発売タイトルの解禁も、同企画内におけるものだ。ゲームセンターCXの新展開には、番組が抱える多くのファンの注目が集まっている。
PS2・GC・GBAはレトロなゲーム機?新展開を巡って交錯する番組ファンの驚きと戸惑い、期待、不安、そして…
発表を受け、一部の視聴者からは「PS2・GC・GBAはレトロなゲーム機なのか?」という提起もあった。確かに一般的な感覚からすると、これらはまだ“レトロ”のカテゴリーが場違いなハードたちだろう。
「レトロ」は、「回顧的」を指す英単語「Retrospective」に由来する言葉であり、「ノスタルジー」とも距離が近い。PlayStation4・Nintendo Switchといった現行機にとって“直系の祖先”とも言える3機種。その特性を“レトロ”と表現することへの抵抗は、まったく理解できないものではない。