99%では不十分……ビー玉で音楽を奏でるDIY楽器「Marble Machine X」の正確性がすごい

 スウェーデンのバンド、Wintergatanが、「Marble Machine」のさらなる改良を目指す動画が公開され話題となっている。

 Wintergatanは、2000個のビー玉を転がして音楽を奏でる楽器「Marble Machine」のMVで一躍有名になった。2016年に公開されたMVの再生回数は1億7800万回を超えており、チャンネル登録者数は229万人を誇る。マシーン制作のほとんどは、職人的技術をもつマーティン氏が行っている。

 「Marble Machine」の改良版「Marble Machine X」は、その精巧な作りと、奏でるメロディーの心地よさが人気だ。しかしマーティン氏はマシーンのさらなる精度向上を計り、「99%では不十分な理由ーMarble Machine Xの正確性テスト」と題した動画を投稿した。

 動画では、ビー玉が凹凸のついた木製のトレイを通過し、4つのパイプへと転がり落ちる様子が映っている。ビー玉はパイプへと振り分けられていくが、わずかに下2つへの偏りがあることがわかる。そのわずかな偏りが積み重なった結果、パイプが詰まり、全体のビー玉の動きが止まってしまった。

旧システムでビー玉を転がしてみるーWintergatan YouTubeより
ビー玉が下2つのパイプに偏っているーWintergatan YouTubeより

 そこでマーティン氏は、ビー玉の通るルートに切り替えスイッチを搭載した。スイッチはビー玉の重さで切り替わり、1つ目が右へ通ったら、次のビー玉は左を通る仕組みだ。1つ目で左右に振り分け、さらにもう1つ分岐点を作ることで、ビー玉は4等分される。これで数十分動作させたところ、ビー玉は寸分の狂いもなく4つに均等に振り分けられた。これを見たマーティン氏は「完璧だ! ほっとした」と満足げだ。

スイッチを3箇所に取り付けて左右に振り分けるーWintergatan YouTubeより
ビー玉が均等に振り分けられたーWintergatan YouTubeより

 これに対しファンからは、「この男が有名になってから6年が経つが、彼がエンジニアなのかミュージシャンなのか未だにわからない」とその技術に脱帽する声が溢れた。さらなる改良を遂げた「Marble Machine X」で、次はどんな音楽を奏でるのだろうか。

(画像=Wintergatan YouTubeより)

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://www.youtube.com/watch?v=b0kzTgz-y4Y&t=185s
https://www.theverge.com/2021/5/23/22447987/til-wintergatan-marble-machine-x-instrument-music

関連記事