バランス感覚を狂わせる? “神経を刺激するシミュレーター”を米YouTuberが作成

 米YouTuberのMean Gene Hacksが、たったの50ドルでゲームを超リアルに体感できるデバイスを作成した。

 通常ゲーム内の傾きや方向感覚を感じるには、下記画像のような大がかりで高価な筐体が必要となる。

Mean Gene Hacks YouTubeより

 しかしMean Gene Hacksが作成したのは、イヤホンに電極シールを取り付けた「ガルバニック前庭刺激(GVS)」デバイスだ。GVSとは、バランス感覚をつかさどる耳の神経、前庭に特定の電気信号を送信するプロセスのこと。耳に貼った電極から電気ショックを与えることで、前庭が刺激され錯覚を起こし、特定の方向へ進んでいるように感じさせるという。

Mean Gene Hacks YouTubeより

 同氏の動画では、ドライビングゲーム『BeamNG.drive』のGVSデバイス体験用ソフトウェアを新たに作成し、テストプレイが行われた。

 ゲーム内で車が左右に揺れるたびに同氏の体も大きく揺れ、「これはクレイジーだ!!」と叫ぶ場面も。そして車が横転した際には、イスから転げ落ちて画面からフェードアウトした。これが演技でない限り、相当な再現性となっているようだ。

 GVSは、フライトシミュレーターなどでの乗り物酔いの軽減に活用できるとして、多くの研究が行われている。VR開発者たちもその可能性に着目しているものの、まだ具体的な活用例はほとんど見られていない。VRコンテンツにGVSデバイスを用いたら、かなりの臨場感を味わうことができるだろう。

(画像=YouTubeより)

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://www.youtube.com/watch?v=YE05W1Eany4&t=369s

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