『Apex Legends』シーズン9は調整不足? ボセックボウが話題の新シーズンを考える
早々に弱体化が決定。十分な調整となるか、今後の動向に注目
もともと『Apex Legends』のランクマッチでは、できるだけ目立たぬよう立ち回り、別のパーティー同士の戦闘が終わる頃に横槍を入れる「漁夫」(「漁夫の利」から派生したスラング)というプレイスタイルが定石化しており、既存プレイヤーのストレスとなっていた実情がある。『ボセックボウ』の追加で加速する「漁夫」優遇の状況に、フリークたちの積年の鬱憤が爆発した側面もあるだろう。もちろんこのプレイスタイルは、同タイトルに“バトルロイヤルらしさ”や“戦略性”をもたらすものであるため、一概に否定されるべきではない。その一方で、「勝敗にかかわらず、いかに気持ちよくプレイさせるか」もまた、求められるひとつのクオリティであるのは事実だ。
こうしたプレイヤーの声を受け、開発するRespawn Entertainmentの広報・Ryan K. Rigney氏は5月12日、『ボセックボウ』の弱体化を発表。同日中に新パッチが配信され、同武器にさまざまな変更が加えられることとなった。
ダメージ面では、チャージ時間が0.54秒から0.56秒に延長され、胴体に与える数字が70から60に低下。汎用性の面では、一度に拾える弾数が16発から14発に、インベントリ内での1スタックが48発から28発へと減少した。
このような微調整で十分と捉えるかは、新たな環境などを踏まえての判断となるが、いまだに『ボセックボウ』をOP(オーバーパワーの略。過剰性能を意味する)と見る向きは強い。
恒例のバグ祭りがなければ、多少の調整不足にも目を瞑れそうなものだが……。
■結木千尋
ユウキチヒロ。多趣味なフリーライター。
執筆領域は音楽、ゲーム、グルメ、テクノロジーなど。カルチャー系を中心に幅広いジャンルで執筆をおこなう。
人当たりのいい人見知りだが、絶対に信じてもらえないタイプ。Twitter:@yuuki_chihiro