Clubhouse、個人情報の流出を報じられる CEOは「釣り記事だ」と反論
米セキュリティ専門サイト『CyberNews』が、Clubhouseユーザーの130万人分の個人情報がハッカーフォーラムで販売されていると報じた。これに対しClubhouse CEOのPaul Davison(ポール・ダビソン)氏が、「これは釣り記事だ」と反論する事態となっている。
『CyberNews』によると、名前、ユーザー名、ユーザーID、フォロワー数などを含む個人情報が販売されているという。
報道を受けClubhouseは、Twitterで声明を発表し、「システムへのハッキングは確認されていない。データはすでに一般に公開されている情報のみだ」と説明した。ダビソン氏もまた、この問題について質問を受けた際、「これ(『CyberNews』の記事)は誤解を招く表現をしている釣り記事だ。ハッキングされたわけではなく、参照されたデータはすべてClubhouseの公開プロフィール情報だ」と強く否定した。
4月3日には、スクレイピングによってFacebookから5億3300万人分の生年月日、電話番号、メールアドレスを含む個人情報が流出し、その3日後には同様の手口でLinkedInから5億人分の情報が盗み出されている。相次ぐSNSからの情報流出で、Clubhouseもプライバシー問題には神経をとがらせていたに違いない。
反論に対し『CyberNews』は、「APIを介して“誰でも”アクセスできるとのことだが、これは、会社のプライバシースタンスに疑問を提起することになる。誰もが大規模な公開プロフィール情報を収集してダウンロードできるようにすると、ユーザーのプライバシーに悪影響を与える可能性がある」と応酬した。
今回の件ではClubhouseに同情を寄せる声が多く、大きな問題ではないと捉えるユーザーが大半のようだ。ただしセキュリティアナリストのPaul Prudhomme氏は、米メディア『Insider』に「悪意のある人物が社員情報を利用して企業を攻撃するおそれがあるため、警戒が必要だ」と述べている。
改めてソーシャルメディアのプライバシー保護に焦点が当たることとなった。
(画像=Unsplashより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://cybernews.com/security/clubhouse-data-leak-1-3-million-user-records-leaked-for-free-online/
https://www.theverge.com/2021/4/11/22378302/personal-information-1-million-clubhouse-users-leaked-privacy-security