韓国のティーンに人気のアプリとは? カメラアプリや日本でも話題の音声SNSも

 美容大国として知られる一方、今やデジタル先進国としても名高い韓国。そんな美容にも最新技術にもアンテナを張っている韓国のティーンや若者に人気のアプリとは、なんなのだろうか。

 日本でもティーンに大人気の動画アプリであるTikTokは、もちろん韓国でも若者にとってマストなアプリになっている。

 また、Instagramなどにアップする写真に使用する”盛れる”カメラアプリは、デジタルネイティブ世代のおしゃれな若者にとって欠かせない。韓国では盛れた写真のことを、「自分の人生を代表する=うまく写っている最高の写真」という意味で「인생샷(人生ショット)」と呼んでいる。

 そんな「人生ショット」を撮るための最新の人気カメラアプリには、定番のSnowやUlikeのほか、VSCO・Camera+2・Snapseedなどがあげられる。

 これらのアプリは、多様なフィルターを使用できるのはもちろんのこと、ホワイトバランスの調整やシャッタースピードの選択など自分で細かく調整できるものが人気のようだ。Adobe Lightroomなど本格的にディテールにこだわって加工を施すことができるものも多くのティーンに使用されている。

 最後は、2月上旬に日本にも上陸した音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」。時を同じくして韓国でもこのサービスが利用できるようになり、”新たなオーディオSNS”として話題を呼んだ。 

 このアプリでは誰でもRoomと呼ばれる部屋を作って知人を招待してトークをすることができ、その部屋に関心のある人々は自由に参加してそのトークを聞くことができるというものだ。こうしたチャットルームの類として、韓国ではカカオトークのオープンチャットやHousepartyのようなアプリを使用できるが、そんな中でもClubhouseが注目されている理由は、特定領域の専門家やセレブが放送しながら、一般の視聴者とのやりとりを作り出しているということが挙げられる。

 韓国のWebメディア「VENTURE SQUARE」は、現在の30~40代が若い頃に”一番身近な娯楽”として親しんでいたラジオと、今の10~20代にとってのその代替品であるYouTubeやPodcastを比較して、Clubhouseの存在価値を評価している。

 ラジオは30~40代の人々にとって、同じ時間に同じ放送を聞いた人々が投稿された手紙の内容やリクエスト曲を聞きながら、同じ時代を生きる同世代の考えや悩みをともにできるものだった。

 現代の若者はラジオという文化からは少し離れ、リアルタイムという意味ではYoutube Live、「聴く」ものとしてはPodcastを利用する人が多いだろう。しかしYoutube Liveは映像が中心で重く、Podcastは聴き直しができてしまううえに疎通が断絶されているという点で、どこかラジオと近いようで違くもある。

 そんな中でClubhouseは、iPhoneアプリにおける新たなSNSとして注目できるという。韓国では、テスラのCEOであるイーロン・マスク氏が登場し、5000名のリスナーと通じ合ったことなどが、人々のこのアプリに対する好奇心をかき立てる契機となり登録者数を増大させたとしている。また、忘れられていた”ラジオ”のノスタルジーをデジタルメディアで満喫できるようになったとして、Clubhouseの現代における価値を見出している。

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