謎の多いApple Carはどんな車? 無人運転の高額な超高級車か

車のハードとソフトの統合目指す

 Appleは自動車メーカーのリソースを活用し、ハードウェア・ソフトウェア、半導体、バッテリー関連テクノロジー、フォームファクターや内部空間の設計、革新的なユーザーエクスペリエンス、Appleの既存のエコシステムの統合を目指しているとされる。

 目標とされる2025年にApple Carをリリースするのは至難の業だとTF International Securitiesの著名アナリストであるミンチー・クオ氏は述べる。またAppleが独自のコンポーネントを設計するか、あるいは既製のコンポーネントを使用するかで、さらに遅れに大きく影響する可能性があるとしている。

 ミンチー・クオ氏は、Apple Carは非常にハイエンドなモデルで標準のEV(電気自動車)よりも大幅に高額で販売される可能性があるとしている。

 EVにはスマホの40〜50倍のコンポーネントがあり、Appleが独自の自動車サプライチェーンを構築するのであれば、Apple Carは2025年より大幅に遅れてリリースされ、競争上の優位性を損なうと『9to5Mac』は伝える(参考:https://9to5mac.com/2021/02/02/apple-car-specs-suggested/)。

 Appleは、ポルシェからシャーシ開発担当者であるManfred Harrer博士をヘッドハントしており、車体も自動車メーカーに丸投げという考えではなさそうだ(参考:https://9to5mac.com/2021/02/02/apple-taps-porsches-vp-of-chassis-development-as-project-titan-car-production-rumor-heats-up/)。

 Appleには時間をかけてでも独自の車を開発する心構えがあり、それに十分な資金力がある。当面は自動車メーカーとの提携で、早期に道路に車を走らせることを目指しているだろう。

(画像=9to5Macより)

■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。

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