iPhone“意図的な減速”訴訟が欧州で拡大 イタリアでは76億円の補償を要求
iOSアップデート情報を公開せず、新たな頭痛の種
新たなiPhone 6訴訟は、ヨーロッパでAppleに新たな頭痛の種を与えると『Slashgear』は伝えている(参考:https://www.slashgear.com/new-iphone-6-throttling-lawsuit-gives-apple-fresh-headaches-in-europe-25656566/)。
この問題は、iPhoneのバッテリーが古くなるにつれて、iOSがプロセッサー速度を制限していることをユーザーが発見し明らかになった。Appleはシャットダウンしてしまうのを防ぐためだったと主張しているが、その仕様は公にされていなかった。
iPhoneのチップが古いバッテリーよりも多くの電力を必要とする場合、クラッシュして再起動する場合があった。時の経過とともに充電レベルを維持できずに、同じ電圧を供給できなくなり、その原因はリチウムイオン電池の自然劣化にあった。
そこでiOSは、古いバッテリーを搭載した端末で最大のCPUパフォーマンスを密かに制限し修正した。しかし、これが動作速度を意図的に制限していると指摘された。
ユーザーは現在、iPhoneのバッテリーの状態を確認して、CPU制御をオーバーライドするか選択可能だ。このiOSアップデートについて、一言断っておけば、訴訟には発展しなかったかもしれない。Appleはその高い代償を払うことになりそうだ。
■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。