『M-1グランプリ』準決勝進出コンビ決定 通過、敗退……芸人たちがYouTubeで見せたそれぞれのドラマ

 また、ニューヨークは11月22日、公式チャンネルで毎週日曜日に生配信しているYouTubeラジオの中で吉報を伝えた。屋敷裕政は、2年連続の決勝進出に意欲を見せながら、「無事に(準決勝)当日を迎えたいよ。一人もかけることなく全員で。みんな死にもの狂いでここまで来た25組が、濃厚接触者とかで出られないのは悲しすぎるのでね」とコロナ禍の現状を案じていた。

 こうしたうれしいご報告もあれば、悲しいご報告もある。コロコロチキチキペッパーズは11月18日、準決勝敗退の事実を突きつけられる瞬間をライブ配信。結果を知ったとたん、ネタ作成を務めるツッコミ担当の西野創人は机につっぷし「手ごたえはなかったけど、ショックやな……くやしいな……」と力なくつぶやき、「あー!終わった!」と頭を掻きむしった。普段はナダルのキャラを引き立たせるため、一歩引いて猛獣使い役に徹している西野が、感情を露わにすることは珍しい。いかにこの大会に照準を合わせていたか窺い知れる。
そんな西野の落胆を察してナダルは、「客が重いねん。もうちょい笑わなあかんで。チケット当たって、準々決勝の会場に来れたんだから、もっと明るい感じで客もみろよ!」と観客に逆ギレ。これに西野は「いや、ダサいな(笑)」と笑い、重苦しい生配信のムードが変わった。

 “クズ芸人”としての自身のキャラを守りつつ、相方を笑いで励ましたナダルの優しい素顔に対して、コメント欄には「ナダルがガチで悔しがってる西野を客批判ボケで励ましてんのいいわ」「ナダル普通に紳士やな」「ナダル偉いなって素直に思ったよ、ダラダラ悲しむんじゃなくて笑いを作ったし、悔しいだろうにこれでこそ芸人だね」など、称賛の声が相次いだ。

 M-1公式サイトの「敗退」「通過」の2文字だけでは、合格者・不合格者の喜怒哀楽は感じ取れない。Twitterで合否報告するコンビも多いが、140文字以内では伝えきれない思いもあるだろう。思ったことを思った分だけ吐き出せるYouTubeだからこそ、合格したコンビ、不合格になったコンビの本音を知れるというもの。12月2日の準決勝、12月20日の決勝の舞台でどんなドラマが生まれるのか。そして、YouTubeチャンネルを持っているコンビは、どんな喜びや悔しさを露わにした配信をしてくれるのか。今後も注目していきたい。

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