現役ピアニストが“初心者”向けヘッドホンをオススメ フラットな音で癖がない『パイオニア SE-MS5T』の魅力とは

『パイオニア SE-MS5T』レビュー

 新型コロナウイルスの影響もあり、屋内でテレビや映画などを視聴する機会も増えたのではないだろうか。そうなると、スピーカーやイヤホンなどの「音響機器」にも、良いものを使いたくなってくる。

 この記事では、ずっとイヤホンで音楽や動画を聞いていたけれど、ヘッドホンも使ってみたい。でも、いろいろな種類があってどれを選ぼうか迷っている……という“ヘッドホン初心者”に、現役の音楽家である筆者がおすすめするヘッドホン『パイオニア SE-MS5T』をご紹介しよう。

『パイオニア SE-MS5T』

■スペック
・ドライバー…ハイレゾ再生対応の大口径40mmドライバー
・形式…耳をすっぽり覆う密閉型ダイナミック
・接続方式…有線
・接続コード…絡まらずに済む片出し1.2m
・重さ…230gと軽量
・端子…3.5mmのL型4極プラグ
・遮音性能…普通
・音漏れ…あまり大音量で聞くと普通に音漏れする
・操作ボタン…コード部分にスマホ通話ができるコントロールBOX付き

カラーはブラック、シルバー、レッド、ブラウンの4色展開。筆者はレトロでスタイリッシュな赤色を2年前に購入し、とくに故障することなく現役で愛用している。Amazon販売価格は7,000円台だ。
『SE-MS5T』詳細

音質や音色が平均的で初心者にもおすすめ

 ヘッドホンにせよイヤホンにせよ、「重低音」「高音域もクリアに再生」など、特定の音域を重視した商品が多い。しかし、この『SE-MS5T』は、「全体的に音質は良いが、特別どこかの音域が強調されるわけではない」というのが聞いたときの感想だ。

・低音
 いい意味で、ものすごく普通。イヤホンやスマホのスピーカーで聞いた時とあまり差がない。このヘッドホンより安いイヤホンでも、ものによっては低音が良いこともある。しばらく使っていると、多少は低音も目立つようになった。

・中音域
 2年使っているが初期から今に至るまでよく聞こえている。

・高音
 突き刺さる感じはなくまろやか。密閉型なので、そもそも高音がこもりがちな点は否めない。

・エージング
 効果が実感できるかは人それぞれだが、低音が響いて全体的に硬い音からナチュナルになった感じはある。

 正直、2年使っていても「これは!」という音域はあまり聞こえない。コンビニで買った3,000円のワイヤレスイヤホンのほうが重低音はすごく響くので、「特徴のある音を求めている」場合は、必ずしも優秀とは限らない。

 しかし、全音域で原音を忠実に再生してくれるフラットさと、全体的な音の解像度の高さは魅力的だ。「そこまで強いこだわりはまだないが、とりあえずイヤホンよりいい音質で聞きたい」「ヘッドホンを買ってみたい」という人には、価格的にもおすすめの商品といえるだろう。

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