『ドラ恋~Kiss On The Bed~』第6話ーーふうたの流した涙の理由は? 明暗分かれる「中間告白」

 最後にトウヤ(森田桐矢)が指名したのは、なんとみなみだった。選ばれた本人が一番驚いており、「トウヤくんはふうちゃん(坂口風詩)を気にかけてると思ってたし、2人はいつも一緒にいたから想い合ってるんだと思ってたから意外で。ふうちゃんへの想いとかが気になる」とトウヤの本心に探りを入れる。これにはトウヤも「ギリギリまで迷った。ただ、第一印象で選んでたのもみなみだったし、第1話でコージとの演技を見た時にすごい魅力的だなと思って。“この人とお芝居したいな”“もっとこの人のこと知りたいな”って思ったんだよね」と明かす。予想だにしない回答に、しかも演技を見て魅力的だと言ってくれたことに、みなみもとても嬉しそうだった。

 選ばれなかったふうたが1人涙しながらお菓子のやけ食いモードに入っていたところに、いつもタイミングの良い優男・たくやが帰ってくる。「お腹空いてない?」というふうたの問いかけに「お昼食べたんだよね」と答えるも、何やらふうたの様子がおかしいとすぐに察知し、「でも何か食べようかと思ってた」と付け足し、ふうたの前に座る。

 「強がらなくても良いと思うし、ふうたは笑ってる方がいいよ。皆、ふうたの笑顔に救われてるから」と優しく話した上で、「好きな人には俺は自分の気持ちをどんどん出してった方がいいと思う」と率直な自身の考えを伝え勇気付ける。ふうたの顔にみるみる笑顔が戻ってくるのだから、やっぱりたくやのホスピタリティーは凄まじい。

 そんなたくやの言葉に背中押されたふうたがトウヤにLINEを送り、シェアハウスの外に呼び出す。

 「中間告白、女子からだったらいいなって思ってた。男子からだったら今日みたいな展開になると思ってたから。女子からだったら(トウヤを)選んでたと思う」と目を見て、笑顔で伝えていた。これまた人の気持ちを敏感に察するトウヤだからこそ、ふうたが勇気を出して、だけれども決して重くならないようにと気遣って伝えてくれていると感じ取り、簡単で軽薄な言葉を使い迂闊に適当な受け答えも出来ないと、ただただ黙ってふうたの気持ちを受け止めていた。

 「じゃあ行こっか」とトウヤが歩き出したところで、決して泣くまいと気負っていたふうたの感情がふっと緩み、思わず涙が込み上げてきてしまった。そしてまたタイミング良くトウヤが振り返り、「伝えてくれてありがとう」とふうたの頭をさすりながら言った。心苦しいだろうが、下手に優しくするのも相手に対して失礼に当たりかねないシチュエーションでの、トウヤの誠意がとても伝わってきたシーンだった。

 次週からはいよいよ後半戦突入。メンバーの恋の矢印がある程度見えてきたところで、芝居での化学反応を見るのも楽しみだ。

■楳田 佳香
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで2019年の劇場鑑賞映画本数は約80本。Twitter

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