iPhone12の生産工場で過酷な労働強制か 月の休日は4日だけ……
Appleが間もなくリリースされるといわれるiPhone12シリーズ。コロナ禍で一時は、生産の見通しが立たない時期もあった。2020年内のリリースは不可能だという情報も流れるなか、どうにか大幅に遅れることは回避され、10月から11月にかけて順次発売される模様だ。
新商品を心待ちにしている消費者は、ほっと胸をなでおろしていることだろう。しかし、それはAppleの請負業者とその従業員の犠牲の上に成り立っている可能性があることが明るみに出た。
24時間体制で、月の休日は4日だけ……
iPhoneを生産するFoxconnテクノロジー・グループ(台湾)の中国河南省鄭州市にある工場では、24時間体制のフル稼働で、従業員は強制的に残業を行い、休日も返上することが求められていると『南華早報』は報じている(参考:https://www.scmp.com/economy/china-economy/article/3103385/us-china-tech-war-can-chinas-chipmaking-drive-save-it-us)。
工場の従業員、求人広告、地元メディアの情報を総合すると、中国にある主要なiPhone拠点では、過酷な労働の対価としてボーナスをはずんでいるようだ。中秋節には、法律により通常の3倍の給料が支払われるため、休日出勤をいとわず、喜んで働く者もいるという。
求人広告によると、iPhone組み立てユニットでは、9月18日以降に開始し、90日以上在籍し、55日以上働く全ての労働者に10,000元(約16万円)のボーナスを提供し、9月26日以降に開始の場合、ボーナスは8,500元(約13万円)だという。また、新しい労働者を紹介した従業員には、500元(約8000円)のボーナスがある。
勤続4年で33歳の従業員Wang Guofeng氏は、夏以降残業が増えており、大半の労働者は月に4日しか休むことが許されないと証言する。「月に5,000元~6,000元(8万円~10万円)を稼げます。工場で90日以上働いていると、かなりの特別給があります」と述べていた。
別の従業員であるMa氏は、同社が夜勤を開始し、生産ラインが24時間体制で稼働していると述べる。「iPhone12のため、ここ数週間は多忙を極めています」と新型モデルにも言及した。