『オンラインインターン』のすすめ 大学1年生がコロナに負けず“社会に関わるため”にできること

大学一年生は、今こそオンラインインターン

 3月、大学入試が終わり、待ちに待った卒業旅行ををはじめとする高校生活最後のイベントをすべて諦め、涙を流す暇なく卒業式を終えて、塾ではなく家に引き籠るようになってから、私たちは何のために何を頑張れば良いのか分からなくなってしまった。

 そして大学に入学すると、より活動が制限されることに。大学生がここまで色々と制限されてしまう理由は、悔しいけれど、本当は理解している。大学生はゼミやサークル活動、飲み会などで極めて密集しやすく、アルバイトやフィールドワークを含めて軽快に動き回り、社会と幅広い領域/高い密度で接点を持つ年頃だからだ。筆者もそれを一番楽しみにしていたため、大声で異論を唱えることはできない。

 でも、どうにも寂しかった。せっかくサークルに入ったけれど、大学から禁止令が出ているため直接会って活動したことが一度もない。限界はすぐに訪れて、気づけば夜が来るたびに泣いていた。気丈に日々を過ごしていた同級生もいるとは思うのだが、自分自身が楽観主義者で気のしっかりしている方だと自覚していたために、ぐずぐずに泣いている自分に自分で驚いた。久しぶりに会った高校のころの友人たちも、オンライン授業とバイトで板挟みの生活に疲れ、顔に無気力さを滲ませて、どこかぼんやりとしているのが見ていて辛かった。社会と関わることは神経が削られて面倒だ、と思っていたはずなのに、社会からぐっと遠ざかった生活が想像以上に孤独で生産性がなく、辛いものだということを実感したのである。

 筆者にとって大学は人脈作りの場だった。いろんな人間と知り合って成長したい、という思いで奨学金を借り、大学に進学したにもかかわらず、同級生に直接会ったことが一度もない今のこの状況をどうにか変えたい。その一心で、筆者は夏休みの初日、インターンの面接に出向いた。

 筆者がいまこうして記事を書くことができているのは、自ら動いてインターン先を見つけることができたからだ。大学に通えない代わりに、大学では学べないことを沢山教わることができ、とても充実している。そして、正直、これはチャンスだと思っている。バイト先でしか社会と関わることができないことにやるせなさを覚えている方には、是非いまからインターンを始めてみることをお勧めしたい。

 そして、コロナが気になり、親に外に出向くことを禁止されている大学一年生にお勧めしたいのが、オンラインインターンである。

 先日、映像を中心に様々なクリエイトにアプローチしている会社『CHOCOLATE Inc.』の栗林和明氏のあるツイートが話題になった。なんと、大学一年生限定でリモートのインターンを募集するというのだ。(募集は8/25で締め切られた)

 具体的な内容は、栗林氏のnoteで説明されている。期間は9月から12月の3ヶ月間の予定で、基本はリモート参加、つまり"オンラインインターン"である。企画コース、プロデュースコース、デザインコース、リサーチコースの4種類が用意されており、CHOCOLATEに所属しているバラエティ豊かなクリエイターと直接仕事ができるという、関心のある学生にとっては夢のようなインターンである。現在はすでに選考段階で、noteによると4人から10人を雇う予定のようだ。

 オンライン主体のメリットは、コロナ禍の移動制限をくぐり抜けられる、つまり、全国どこからでも応募可能である点だ。地方に住んでおり、大学の近くに部屋を借りたまま動けない…といった事情を抱えた一年生は、オンラインインターンを通じて社会人、または同じインターン生とコミュニケーションをするというのはとても貴重な機会だろう。気持ちだけでも、上京して会社に就職した気分で社会に関わり、学ぶことができる。特になりたい仕事がないにしても、実際に実務を経験してみることで、自分の興味や、得意不得意をハッキリさせることができるため、メリットは充分にある。

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