『Apex Legends』のクロスプレイ対応を、海外メディアはどう報じたか?
具体的なクロスプレイの実態(クロスプレイ機能にオンオフがつくか、どのように機能するかなど)が明らかになってはいないものの、『Techcrunch』のように、『Apex Legends』のゲーム内容について細かく触れているメディアもある。(参考:https://techcrunch.com/2020/06/18/apex-crossplay-switch/)
『GAMESPOT』は、リリース1年目や、2年目のシーズン4、シーズン5など多くのストーリー変遷、各種リワークやPvEモードの実装など、ここまで仕様にも大きな変更が加わったことを示している。その流れで「今回のクロスプレイ実装はファンに歓迎されるいいニュースになった」と書き記した。(参考:https://www.gamespot.com/articles/apex-legends-crossplay-support-switch-and-steam-po/1100-6478724/)
日本と比較すると、多くのメディアではクロスプレイを歓迎する流れにあり、同時に発表された「失われた財宝コレクションイベント」、マップの変更、新スキンの実装なども大々的に報じている。
日本で報じられた際には、やや否定的なニュアンスを持って語られることの多かった『Apex Legends』のクロスプレイ対応。日本では異なるデバイスのプレイヤーとマッチングすると、デバイスの性能差によって理不尽感があるため、『Apex Legends』のクロスプレイ実装前から、人気タイトルのクロスプレイであっても日本ではかなり冷遇されていた。
日本はプレイ環境も多様で『Switch勢』『PC勢』『パッド(PS4のコントローラ)勢』とそれぞれのプレイヤー同士の溝も深く、お互いとのマッチングをよく思っていないことが多い。一方、ゲームタイトルの盛り上がりを喜ぶ海外では受け入れられているのだろう。
もちろんそれは、EAもよくわかっているはずだ。
制作サイドとしても、エイム調整の難しさや、ファンからの批評批判は覚悟の上で実装した機能である。プレイ人口の減少によるマッチング速度の減少から、さらにプレイ人口が減るという悪循環の中にあるゲームも多い中で、これは大きな決断だったと言えるだろう。
近い将来、『Apex Legends』の今後の飛躍に一役買ったと、言われるアップデートになることを願うばかりだ。
■十束千鶴
ゲーム会社勤務後、フリーのライターへ転身。シナリオライティングから攻略記事まで執筆中。