『さよならプロポーズ』シーズン2・第9話ーー最終日に彼女がまさかの“ブチギレ”、「結婚」か「破局」かの結果はいかに

 一方、最終決断の時を迎えたユウとミドリ。二人は決断の地に向かうが、車内は重い沈黙に包まれていた。ユウは元気のないミドリを心配するあまり、この旅で彼女が不満として伝えたにもかかわらず、「ちょっと歩く?」「喉渇いた?」「疲れた?」と彼女に答えを委ねる問いかけを連発してしまう。

 「今どういう心境?」「何でそんな元気ないの?」と問いかけるユウに、ミドリは「もう数時間後には決めるんだよ? 何でそんなヘラっとしてるのかわかんない」と苛立つ。“自分の”思いばかり伝えてくるユウに、ミドリは何か思うところがあったようで、3年分の不満を爆発させてしまう。そのうえ、この旅で何回も不満を伝えたのに一向に改善されないことを挙げるなど、ミドリの口から次々に溢れ出す言葉に、ユウは口を挟めなかった。最終的には、ミドリが「この先一緒にいたいと全然思わない」とまで発言し、ユウを避けるように足早にカフェから立ち去ってしまった。

 なんとかミドリを引き留めたユウだったが、車内に戻った後も二人の険悪なムードは続く。そして「何がダメだった?」と聞くユウに、とうとうミドリがキレた。

「何で説明しなきゃいけないの?」
「クソつまんない時間過ごさせられて……別れる一択しかないから」

 最終決断を前に最悪な状況に陥ってしまったが、ユウは諦めなかった。ミドリがユウに握られた手を解き、何も言わずにその場を立ち去ってしまっても、彼はギリギリまで彼女を振り返らせる方法を考えているようだった。

 最終決断の時を迎え、ユウとミドリは顔を合わせるが、二人の顔に笑顔はない。

 ユウは「ミドリ(の心)は決まっているかもしれないけど、ちゃんとこの言葉を聞いて決断してほしい」と言うとひざまずいた。ユウは涙を流しながら、用意したバラの花束を差し伸べ「どうしようもないくらい愛しています」「僕と結婚して下さい」とプロポーズした。

 ユウの言葉を聞くミドリは顔を強張らせていたが、プロポーズの言葉を聞いて涙が溢れ出す。長い間を置いた後、ミドリは声を震わせながら「いっぱい考えたけど、楽しいことのほうが多かった。もうちょっと一緒にいてみたいって思った」と言い、花束を受け取る。ミドリは結婚を選んだのだ。

 ミドリは番組スタッフから「ユウ君を失うことのほうが怖かった?」と聞かれ「ユウ君を悲しませたくなかった」と答えた。渡航前には「結婚願望がない」と答えていたミドリが、ユウを愛する気持ちは変わらなかった。「幸せになれる?」と聞かれたときのミドリは少し自信なさげな表情にも見えたのだが、帰国後には晴れやかな顔で「私の決断は結婚ということで大丈夫です」とインタビューに答えていた。

 ミドリは「気持ちが変わったのは、目の前でお花を渡された瞬間だった」「あんなにブチ切れたのに、それでも私のことを好きって言ってくれる人はいないかなって」と話す。何よりも印象的だったのは「これからも仕事頑張って、ちょっと家事手伝おうかな」と前向きなコメントを残していたことだ。ミドリはこれまで以上に素敵な笑顔を見せていた。

 次週はリュウイチとユカリが最終決断を迎える。この二人の結末も、最後の最後までどうなるかはわからない。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■番組情報
『さよならプロポーズ シーズン2』
毎週土曜よる10時~ABEMAにて放送
放送チャンネル:AbemaSPECIAL
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(c)ABEMA

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