Twitterの消える投稿「Fleet」はフェイクニュースの温床に? 海外メディアが指摘
フェイクニュースの温床に? 違反者は同様に処分
この「Fleet」機能について『Fast Company』は、「Twitterが、偽情報の更に大きな武器になる」という見出しで報じた(参考:https://www.fastcompany.com/90469445/inside-the-2020-campaign-messaging-war-thats-pelting-our-phones-with-texts)。
同記事では、「Fleet」は自動的に消えるため「トランプ等の政治家が、国民に直接訴えかけながら説明責任を免れることができるひどいアイデアだ」という見方をしている。
いわゆる、フェイクニュースを助長する動きになるということなのだろう。確かに、事実と異なると人々が主張しても、24時間で証拠はもう人目に触れなくなる。“言い逃げ”がしやすくなるということだ。
これに関して、Twitterのスポークスマンは、「Fleet」には「Tweet」と同じルールが適用され、違反者には然るべき処置を講じるとしている。削除された「Fleet」のコピーは、Twitterのシステムから削除される前に、一定期間保存され、人々が決定に異議を申し立てることができるようにするという(参考:https://edition.cnn.com/2020/03/04/tech/twitter-disappearing-tweets/index.html)。
Twitterのジャック・ドーシーCEOは、編集機能は導入しない意向を示しており、投稿したコンテンツは、残すか削除するかの二者択一だ。SNSの中でもリアルタイムのコミュニケーションを特徴とするTwitterだが、「Fleet」が正式採用されれば、「今」へのフォーカスがさらに顕著になることだろう。Twitter上で交わされる“その場限り”に近いコミュニケーションがいったい何を生み出すのか、議論は続きそうだ。
■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。