14年越しのシリーズ続編『新サクラ大戦』は何が一新された? 過去作との「3つの相違点」

バトルパートはシミュレーションから3Dアクションへ変化

 おそらく本作で最も変化を遂げたのが戦闘システムだろう。タイトルを重ねるごとに細部を少しずつ変えてはいたが、『サクラ大戦』のバトルパートと言えば、ユニットを指示を与えてターンごとに一手を考え抜くシミュレーション性に特化していた。いわばイベント主体で進むアドベンチャー部分と戦略的なプレイングが問われるバトルパートがシリーズ全般の様式美であった。

 しかし『新サクラ大戦』は昨今のトレンドを見据え、根幹をシミュレーションから3Dアクションへと組み立て直した。敵キャラクターや危険なギミックが待ち受けるフィールドを駆け回り、各種アクションを能動的に発動して戦況を打開。パートナーに選んだ華撃団メンバーと絆を深めれば、絶大な威力を誇る息の合った合体攻撃も叩き込める。

 とはいえ、アクション性に振り切ったことで戦略的な要素が失われたわけではなく、戦闘難易度は歯ごたえ充分。無闇なボタン連打(ゴリ押し)で進むのではなく、しっかり攻撃パターンを見極めて反撃する思考力と対応力が必要になる。演出面に注目してみると、アドベンチャーパートで展開する物語と地続きになっているため、霊子戦闘機のコックピット越しに会話劇が発生するのも特徴的だ。

 ドラマチック3Dアクションアドベンチャー『新サクラ大戦』は、PS4向けに12月12日より発売中。帝国華撃団の活躍に目が離せない方は忘れずにチェックしておこう。

(画像=https://sakura-taisen.com/game/shin-sakura/index.htmlより)

■龍田優貴
ゲームの尻を追いかけまわすフリーライター。時代やテクノロジーと共に移り変わるゲームカルチャーに目が無い好事家。『アプリゲット』『財経新聞』などで執筆。個人的なオールタイムベストゲームは「ファミコン探偵倶楽部」シリーズ。Twitter:@yuki_365bit

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