相馬トランジスタ、初監督映画『誰にも会いたくない』を語る 「少しでもひきこもりの人の力に」

 YouTubeチャンネル「へきトラハウス」で人気を広げ、現在は「へきちゃん☆トラちゃん」として活動する動画クリエイター・相馬トランジスタが、相馬永吉名義で初監督を務めた映画『誰にも会いたくない』。主演にたなか(元ぼくのりりっくのぼうよみ)を迎え、人気YouTuberが数多く出演することで話題になったが、第11回沖縄国際映画祭での限定上映となり、多くの人の目に触れることがない、幻の作品となっていた。

 そんななか、この10月5日に、作品ゆかりの滋賀県彦根市「ひこね市文化プラザ」にて、上映会&舞台挨拶が決定。大喜びしつつ、「観てほしいけど観てほしくない」と語る相馬監督に、あらためて制作の経緯と、作品&上映会への思いを聞いた。(編集部)

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「ヒカルへの借金は、ガチガチのガチです」

ーー10月5日、相馬さんにとって念願となる、初監督作品『誰にも会いたくない』の上映会が開催されます。いまの率直な感想から聞かせてください。

相馬:ずっとやりたかったんですけど、いろんな事情で難しくて、ここまでめちゃくちゃ長かったですね……! 主演のたなか(元ぼくのりりっくのぼうよみ)くん含めて、みんな舞台挨拶に来てくれることになって、本当にありがたいです。

ーーあらためて、制作が進んだ経緯から教えてください。大変な過密スケジュールだったそうで。

相馬:もともと、2018年に沖縄国際映画祭で上映された、金森(正晃)監督の映画(『饗-おもてなし-』)に出させていただいて。そのつながりで、今年の1月に監督から「今年は監督っしょ!」みたいな電話がかかってきたんですよ。「マジすか」と思いながら、「じゃあやります!」と答えて、3月には撮影に入ってましたね。ちょうど、へきトラハウスの解散もあって、めちゃくちゃ大変な時期だったんですけど。制作費も全然足りないから、結局、ヒカルに借りて……。

ーー200万円を借りて動画出演での活躍で返済、という企画になっていましたね。あれは「ガチ」なんですか……?

相馬:もう、ガチガチのガチです。結果として、ヒカルのファンの人たちも僕の動画を観てくれるようになって、プラスしかなかったですね。ほんと、頭が上がらない。

ーー本作は「ひきこもり」というセンシティブなテーマで、たなかさんの主演も話題になりました。

相馬:金森監督と話していて、もともと「ひきこもり」の映画を撮りたい、というのは決まっていたんです。二人とも、元ひきこもりなので。だからこそ、ちゃんとリアリティを出したい、という気持ちが強くて、主演のキャスティングはめちゃくちゃ悩んだんですよね。主演級の俳優さんって、だいたいひきこもりっぽくないないんですよ(笑)。こんなことを言うと怒られそうですけど、“オーラのある陰キャ”みたいな人がほしくて。それで、ちょうど「ぼくりり」を引退して、僕らの動画にも出演してくれていた、たなかくんにダメもとでLINEしてみたら、即レスでOKをもらえたんですよ。「主演ですよ?」って一応確認したら、「ワロタ」みたいな感じで。

ーー主題歌の「Gorilla Anthem」は、鬱々としたなかに不思議な美しさを感じる楽曲で、一気に引き込まれますね。

相馬:聴いたときに「もったいない!」という言葉しか出てこなかったです。この曲に寄せて、編集を少し変えたくらいで。

ーーたなかさんに次ぐキーマンを演じるわきをさんをはじめ、東海オンエア・てつやさん、ガーリィレコードチャンネルで活躍中の雨ちゃんこと雨野宮将明さんなど、YouTube人脈で人気者がそろいました。

相馬:そうですね。わきをは確かに重要な役どころで、癪なんですけどぴったりでした。雨ちゃんは吉本さん所属なのでスムーズにオファーできて、てつやに関しては……その人気にあやかろうという、いやらしい気持ち10割ですね。てつやの役は一言しかしゃべらないし、“ひきこもり妖怪”の特殊メイクで顔も見えないから、誰でもよかったんですけど、だからこそめっちゃ有名な人を使ったら面白いと思って(※てつやが所属する東海オンエアのチャンネル登録者数は470万人以上。てつや自身のツイッターも175万フォロワーを超える)。それでオファーしてみたら、たまたまスケジュールが空いていて、OKしてくれたんです。

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