『テラスハウス』東京編：第13～16話ーー点在する“ディスコミュニケーション”の正体とは？

互いの共通認識が恋を加速させる？

　消極的ではないけど、人間関係に発展がない、混沌としたテラスハウスの空気を一変させたのは、新メンバーであるイタリア人の漫画家・ペッペだった。“土足で踏み込む”という驚きのはじまりではあったが、彼の接し方は極めてマイルドで、相手への思いやりに満ちている。とりわけ、流佳の“ブロッコリーパスタ”をポジティブな方向に転換する思考が、とても印象的だった。もうひとりの新メンバー・愛華とともに、一気に華やかさを増したテラスハウスの今後に期待がふくらむ。

　第16話の最後に起こったビッグトピックについても、触れなければいけない。翔平は、“香織には婚約者がいる”と思っていて、香織は、“翔平には彼女がいる”と思っていたという衝撃の発言が飛び出すものの、それがどちらも勘違いであったことが判明する。第1話から猛烈なスタートダッシュを切ったはずの翔平が早々に失速した理由や、翔平のことを気になっていてもいまいちアプローチしてこなかった香織の裏に、実はそういう心理が働いていたんだなと合点がいくファクト。お互いに「気になっている」、そして「恋人はいない」。その共通認識が生まれたいま、ずんずんと恋が加速していくかもしれない。

■原航平
1995年生まれ。ライター／編集。映画やドラマ、演劇などのカルチャーをこよなく愛する。テラスハウスは日々の癒し。Twitter／ブログ

■番組情報
『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』
2019年5月14日よりNetflixにて毎週火曜に新エピソード先行配信（4週に1週休止）
2019年6月11日よりFODにて毎週火曜深夜０時に配信予定（4週に1週休止）
2019年7月よりフジテレビにて、地上波放送予定
(c)フジテレビ／イースト・エンタテインメント