ディズニーのHulu買収は何を意味する? ジェイ・コウガミが語る、動画配信サービスの現在と行方

ディズニーのHulu買収が意味するもの

 それでは、「Disney+」や「ESPN+」という、現在ディズニーが所有している動画配信サービスは、今後どのように売り出していくのだろうか?

「ディズニーはHuluを買収した際に、Hulu、Disney+、ESPN+の3つをセットにした“メガメディアプラン”を作ると公言しています。それぞれジャンルの異なる動画サービスーー例えば、Hulu(ドラマ)とESPN+(スポーツ)をくっつけたり、ESPN+(スポーツ)とDisney+(ディズニー作品)をくっつけたり。こういったバンドル(本来は単体で売られている製品を、別の製品に付属して販売すること)は、ディズニーに限らずどんどん増えています。それこそアメリカではSpotifyとHuluがバンドルになった格安プランも始まりました」

 今年はAppleもオリジナルのビデオサブスクリプションサービス「Apple TV+」を発表するなど、動画配信サービスはさらに活況を呈している。そのなかで、Huluの存在感はさらに増していきそうだ。コウガミ氏はHuluへの期待を語った。

「ディズニーはすでに、2024年までにHuluユーザーを6,000万人獲得という目標値を立てています。ディズニーと連携できることはHuluとしてもすごくありがたいことです。マーベルやディズニーのIPも使用できるようになり、これでようやくHuluもNetflixやAmazon Primeのように自社プロダクトで戦える準備が整いました。Huluはこれまで身売りなどの問題も多く、その中で日本のHuluも別会社になったりしていましたが、今回の買収でHuluがメディアの会社として独り立ちしていくことが期待されます」

(文=編集部)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる