ワタナベマホトが“親方”と慕われる理由は? 再注目の「仲間家」チャンネル、その魅力に迫る
人気YouTuberのワタナベマホトが中心となり立ち上げ、サグワやへきトラハウス(現在は解散)、カイトらと生活を共にしてきたシェアハウス「仲間家」。今、そのYouTubeチャンネル「ポンポンタイムズ仲間家」で継続的に投稿されているあるコーナーが人気を集めている。2018年7月より正式に仲間家に住み始めたきっぺいが、マホトら仲間家の住人に料理を提供する「仲間家食堂」だ。
仲間家を知らない方のために歴史を紹介
ワタナベマホトは知っていても、仲間家がどういう経緯で生まれたのかはよく知らない、という方もいると思うので、まずはその歴史をおさらいしたい。
仲間家はもともとマホトが実家での撮影が困難になってきたため、マホトと同様にミュージシャンとしても活躍しているサグワの家に住み始めたことがきっかけで生まれた。撮影困難の理由は、先日放送された『踊る!さんま御殿!!』でヒカキンが「タワーマンションの上層階にこだわる理由」と明かしていたことと近く、ファンに住所を特定されていたためだ。近隣での撮影ができないため、サグワの家を拠点に動画を投稿することが多くなっていくなかで、さらに、へきトラハウス(当時)の相馬トランジスタも一緒に住むことになり、スペースも手狭になっていく。そこで、2016年1月により大きな家に引っ越すことに。その後も幾度かの引っ越しとメンバーの入れ替わりを続けてきた。現在の仲間家メンバーはマホト、きっぺいの2人と少々寂しくはあるが、卒業したへきトラハウスやカイト、サグワなどとのコラボは頻繁に更新されており、相変わらずの仲のよさを観ることができているのは、視聴者としてもうれしいところだ。
さて、多くのコラボが見られる「ポンポンタイムズ仲間家」は、もともとサグワのサブチャンネルとして解説されたものだ。「仲間家」と名がつく通り、共同生活を送るメンバーの何気ない日常を切り取った動画がメインだ。マホトが眠っているサグワに熱湯をかける、というような他愛のないイタズラ動画や、プレゼントをもらった相馬トランジスタが思わず号泣してしまうという仲間家の絆が感じられる動画、あるいはデカキンなど仲間家メンバーではないYouTuberとのコラボ&イジりなどなど。他にもへきほーと相馬トランジスタが一週間料理を振る舞う「仲間家料理日記」や相馬トランジスタが47都道府県のきゅうりを紹介するという「きゅうり日記」、サグワが漢方を飲むだけの「漢方日記」など、マホト以外のメンバーにスポットライトが当てられたマニアックな動画も印象的だった。年月を重ねるに連れて、メンバーの絆が深まっていった過程も、いまとなっては懐かしい。
きっぺいが料理を振る舞う「仲間屋食堂」が人気上昇中
そうして2017年5月を最後に更新が途絶えていたポンポンタイムズ仲間家だが、2018年7月、サグワが仲間家に戻ったことを機にチャンネルの更新が復活。さらに同月に仲間家に加入したきっぺいが料理の腕前を披露する「仲間家食堂」がチャンネルのメインコーナーとして好評を得ている。きっぺいが料理を作り、マホトをはじめとした仲間家界隈のメンバーと食卓を囲みつつ、フリートークを展開。料理のレパートリーも幅広く、かぼちゃの煮付けや肉じゃがといった定番料理からオイル系のパスタ、豆腐ハンバーグに至るまで様々な料理を投稿しており、何でも卒なくこなしてしまうきっぺいの料理の腕前には感心するばかりだ。不規則になりがちなYouTuberにあって、体調管理の意味でもきっぺいの存在は大きい。
このように仲間家専属料理人として仲間家には欠かせない存在となっているきっぺいだが、他のYouTuberの家に行き料理を振る舞う「出張」も増やしたいそうで、外食の多い東海オンエア宅へ出張したいと動画内で語っていた。今のところしばなんやはじめしゃちょー、デカキンといった有名YouTuber宅への出張が実現しているが、皆きっぺいの料理の腕に驚きを見せていた。きっぺいの料理人としての需要は増加中(?)で、今後もさまざまなYouTuber宅で料理を振る舞うことになりそうだ。
仲間家を立ち上げたマホトが「親方」と慕われる理由
仲間家を通してマホトは後輩から「親方」と呼ばれているのはファンであれば周知のとおりだが、それには後輩に対するマホトの振る舞いにある。仲間家はシェアハウスという様相を呈しながらも、へきトラハウスのような才能があるのにも関わらずブレイクできずにくすぶっていたYouTuberのための場所でもあった。というのも、マホトはへきトラハウスに対して、動画に専念できるように仲間家という住居を提供し、さらには生活費まで負担するという粋な計らいをしていたのだ。動画では過激で尖がったイメージもあるマホトだが、愛する後輩のためであれば成長を見届けるまで全力でサポートを行う。何とも懐の広い人物なのだ。
今では大人気YouTuberとして活動しているアバンティーズや東海オンエア、STスタジオらはマホトの元で成長してきたYouTuberたちだ。彼らがここまで来ることができたのは彼らの努力に他ならないが、マホトの存在というのも大きかったに違いない。昨年の「U-FES」にて、マホトがUUUMに加入が発表された際にステージ上でアバンティーズのエイジが涙を流し抱き合うシーンはまさにマホトの人柄を象徴しているようだった。
そして、仲間家を卒業したへきトラハウスやサグワらの後を追うように頭角を現しているのが、先に紹介したきっぺいである。きっぺいはポンポンタイムズ仲間家における仲間家食堂が主な活躍の場となっているが、今後は仲間家の枠を超えて個人チャンネルを開設するということもあるかもしれないーーという淡い期待はここでは置いておいて、まずはきっぺいの料理を目で堪能すべく、ポンポンタイムズ仲間家の動画をチェックしてみてほしい。
■川崎龍也
音楽を中心に幅広く執筆しているフリーライター。YouTubeを観ることが日課です。
Twitter:@ryuya_s04