Google、高性能ながら廉価な「Pixel 3a/3a XL」発表 検索にはAR機能追加
検索サービス最大手のGoogleは、毎年5月初めに開発者会議「Google i/o」を開催している。今年も例年通りに5月7日から9日に催された同会議では、近年スマホの製造やAIサービスに注力する同社らしい発表が次々に行われた。
GoogleマップのAR機能も利用可能
Google i/o 2019においては、Googleが展開するスマホブランド「Pixel」シリーズの最新スマホ「Pixel 3a/3a XL」が発表された。この機種は、昨年10月に発表された「Pixel 3/3 XL」の廉価版にあたる(トップ画像参照)。廉価版といってもディスプレイの素材には「Pixel 3/3 XL」と同じOLEDが採用されており、カメラに関しても上位機種とほぼ同等の性能を実現している。そのため、可能な撮影モードは夜景モード、ポートレートモード、超解像ズームと豊富だ。加えて、「Pixel 3/3 XL」にはなかったタイプラプス撮影が実装された。
さらに、GoogleマップのAR機能のプレビュー版も利用できる。この機能は、行先までの道順を矢印でAR表示するというもの(下の画像参照)。従来は平面的なマップを見て現在位置を判断する「マップを使うスキル」がユーザに求められた。道順をAR表示されれば、こうしたスキルは不要となる。ちなみに、このマップに対応したAR機能には街並みを画像認識するAI技術が応用されている。
画像出典:Google Blog「Pixel 3a: the helpful (and more affordable) phone by Google」
「Pixel 3/3 XL」は、すでにGoogle公式ストアで予約を受け付けており、5/17から購入可能となる。価格はディスプレイサイズが5.6インチの「Pixel 3a」が48,600円、6.0インチの「3a XL」が60,000円となっており、カラーはJust Black、Clearly White、Purple-ishの3色を用意。公式ストアのほかに各キャリアからの販売も予定している。
検索した3Dオブジェクトを現実の世界に
Google創業以来のサービスである検索についても、新機能が発表された。今年の後半から利用可能となる新機能とは、検索結果に3Dオブジェクトを表示するというものだ。例えば、映画『ジョーズ』に登場して有名になったホオジロザメについて検索すると、ホオジロザメに関するテキスト表示された従来通りの検索結果に加えて、ホオジロザメの3Dオブジェクトを表示するオプションも現れる。このオプションを選択すると3Dオブジェクトが表示されて、さらにスマホのディスプレイにAR表示することもできる(下の画像参照)。3Dオブジェクトで作られたホオジロザメを現実の景色のうえにAR表示すれば、ホオジロザメが実際にどのくらいのサイズなのかを目で見て確かめられるのだ。
https://storage.googleapis.com/gweb-uniblog-publish-prod/original_images/ar-search-shark.gif
画像出典:Google Blog「Helpful new visual features in Search and Lens」
検索結果として表示される3DオブジェクトをAR表示する機能を活用すれば、例えばヒトの人体の仕組みについて解説した教科書を読んでいる時に、実際に骨や筋肉が動く様子を3Dオブジェクトで確認しながら勉強することも可能となる。