Google『Stadia』から『Doom Eternal』の配信決定 将来は1,000人参加のバトロワゲーも可能か?

 現在、デジタルコンテンツのビジネスモデルは大きな曲がり角を迎えている。音楽では国内外でストリーミングサービスが主流となり、動画に関してもNetflixやHuluが市場を変えようとしている。こうしたストリーミングサービスの波は、ゲームにも波及しようとしている。この流れの先陣を切ったのは、GAFAの筆頭企業であった。

YouTubeとの連携を意識

 Googleは、アメリカ・サンフランシスコで3月18日から22日の日程で開催されている世界的なゲーム開発者会議GDCにおいて、クラウドゲーミングサービス『Stadia』を発表した。同サービスを簡単に言えばゲームをクラウドサーバ上で制御・管理するものである。こうした仕組みにより、ゲームデバイスの性能の違いを意識することなくゲームをプレイすることが可能になる。つまり、スマホとPCでほぼ同等のゲーム体験ができるようになるのだ。

 ゲームとYouTubeを連携させる機能も多数実装している。例えば、ゲームのトレーラー動画などに埋め込まれる「今すぐプレイ」ボタンを押下すると、すぐにゲームがプレイできるようになる。「Crowd Play」は、ゲーム実況中に「一緒に遊ぶ」ボタンを押下すると、ゲーム実況者のプレイに視聴者も参加できるようになるもの。そして、「State Share」機能を使えば、ゲームプレイにおける任意の状況を保存して公開できる。この機能によって、ボス戦を最強装備で戦うようなプレイを気軽に共有できるようになる。

Ubisoft、id Softwareと提携

 Stadiaは2019年内にアメリカ、カナダ、そしてイギリスをはじめとした一部の欧州諸国からリリースされる予定とされており、価格と配信コンテンツについては不明である。もっとも、配信コンテンツに関しては、エンタメ系メディア『Polygon』が『Doom Eternal』がStadiaに対応することを同ゲーム開発元のid SoftwareがGDCでのプレゼンにおいて明らかにしたことを報じている。同ゲームは、FPSの始祖『Doom』をリブートした2016年版の続編にあたるものである(下の動画参照)。

DOOM Eternal – Official E3 Teaser

 Polygonのほかの記事では、Stadiaを率いるGoogle幹部にJade Raymond氏が就任することを伝えている。同氏は、UbisoftやEAの幹部を務めた経験がある。同氏によると、現在Googleはゲーム開発に関してUbisoftやid Software、そしてQ-Gamesと提携している、とのこと。こうしたことから、Stadiaで配信されるコンテンツとして『アサシン クリード』シリーズなども予想される。

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