Amebaブログ新サービス「こえのブログ」はなぜ生まれた? 音声コンテンツで広がる“表現の可能性”を担当者に聞く

Amebaブログ新サービス「こえのブログ」がすごい

より自由な表現ができるプラットフォームを目指して

ーーさて、アメブロはブログプラットフォームのなかでも、ユーザー同士のコミュニケーションにフォーカスしてきた印象があります。アメブロの歴史のなかで、「こえのブログ」という新機能は、どう位置づけられるでしょうか?

田島:アメブロには、2004年に誕生してから3つのフェーズがありました。今でこそ当たり前のようになっていますが、当時はネット上で個人が発信すること自体ハードルが高いものでした。その敷居を下げ、「誰でも発信できる」という文化をつくりあげることを当初のミッションとしていました。それが一定程度実現し、2008年ごろからは、自分だけのアバターを作りユーザー同士でチャットやゲームができる「アメーバピグ」のリリースやスマホ向けのコンテンツサービスの強化などを含め、コミュニケーション手法の多様化を目指しました。そして個人の発信に注目が集まるようになった2015~2016年ごろからは、あらためて個人の発信を応援していくプラットフォームとしての取り組みを強化しています。

 「こえのブログ」はある意味で、そうした歴史の集大成的な機能になると思います。さらに気軽にブログを利用することができるようになり、コミュニケーションというアメブロの強みを促進し、より個人の魅力を伝えるものになる。そして、「ブログのコンテンツはテキスト」という世間的なイメージから、必ずしもテキストや長文でなくてもいいんだ、と実感いただくことで、表現の幅を広げる大きな転換点になればと考えています。

ーーどんなコンテンツが生まれてくるか楽しみですね。まだスタートしたばかりですが、「こえのブログ」は今後、どんなふうに進化していきそうですか?

田島:今回ブラウザでの先行リリースとなりますので、アプリでより簡単に投稿できるようにするなど、まずはユーザビリティを高めることを優先していきます。またサービスがある一定の規模になってからの話にはなりますが、面白く伝える表現力や豊かな話術を持っているような方を発掘し、「声」というジャンルでの新しい形のインフルエンサーが誕生したりすると面白いなと思っています。

ーー最後に、あらためてアメブロはどんなサービスを目指していきますか。

田島:引き続き、個人で発信したい、自分のコンテンツを拡散したい、という方々を応援するメディアでありたいと考えています。「こえのブログ」を足がかりに、さらに新しい表現の手法や発信の仕方を広げていきたいですね。それがテキストで表現したいとは限りませんし、その人の持ち味は声かもしれないし、動画かもしれない。アメブロはユーザー一人ひとりが本当にやりたいことを、より自由に、簡単に表現できるプラットフォームになることを目指して、今後も開発を続けていきます。


(取材・文=橋川良寛/写真=伊藤惇)

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