マンガアプリ『マワシヨミジャンプ』で暇つぶしが捗る 読みたいものが読めない“不自由な面白さ”

 他にも、ユーザーが購入した電子書籍をどこかに置き、それを読んだ人が続きを購入したらポイントが還元される、みたいな仕組みがあったらどうか。個人的には、気に入った作品は何度も買い直すタイプなので、そうしたインセンティブはなくても、自分がどこかに置いた本がどう読まれ、結果どの街にたどり着くのか、トレースできたら楽しいと思う。油性ペンで名前が書かれた、ちょっと恥ずかしいファミコンカセットが今どこにあるのか、不意に気になる感じ。そんなノスタルジックな空想が広げられるだけでも、「かつてあった体験を蘇らせたい」という『マワシヨミジャンプ』のコンセプトは、少なくとも筆者にとっては楽しいものになっている。

 もちろん、このアプリだけで“マンガ欲”が満たされるわけではなく、ちょっとした暇つぶしに使い、マンガをより深く楽しむためのきっかけにするのが正しいのだろう。マンガ好きにとって損のないアプリなので、地味に長く続いてもらいたい。

(文=橋川良寛)

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