『ダムド・タワー -ホスピタル サイト-』体験レポート

VRがもたらした新時代の恐怖! 『ダムド・タワー』がいざなう異空間を体験してきた

 VR DIVE「ダムド・タワー -ホスピタル サイト-」は、名古屋テレビ塔にて開催中のホラーアトラクションだ。同イベントは、映画『女優霊』『リング』など、1990年以降の“Jホラー”の礎を築いたプロデューサー・仙頭武則と、同作の脚本を手がけた高橋洋のタッグにより実現。最先端のVR技術を駆使して、新時代に送る「恐怖体験装置」として誕生した。

挑戦者たちの記録

 同VRイベントは、座席など固定された位置で楽しむVRアトラクションとは異なり、空間内を歩きながらの体験型となる。リアルサウンド テックでは、最新の映像表現を体感するため、編集部の2人が同イベントを体験。10分の想定プレイ時間のうち、それぞれ8分/14分30秒(※15分以内で完走できなければタイムアップで強制終了)となんとか完走に至ったが、取材を名乗り出て後悔すら感じた体験の模様を大和田(14分30秒)がレポートする。

名古屋テレビ塔の建物内にもどことない雰囲気が漂う

 「ダムド・タワー」で体験するストーリーは、2026年に原因不明の病に侵されていた国が舞台となる。国内では、静かなクーデターにより機関が制圧され、メディアが完全に掌握されたことで、国民には病の実情は伏せられていた。そして、体験者となるあなた自身も、この病にかかってしまう……という流れだ。

 同VR内で、体験者が向かうのが「ダムド・タワー」。かつては安全な最先端施設のはずのタワービルだったが、いつしか「足を踏み入れたものは生きて帰ったことがない」と噂されるように。原因不明の病にかかった体験者自身が、タワーのなかのホスピタルサイト「高天原病院」に救急搬送される様子が映し出されていく。     

8ブースのうちの一つに案内された。真っ黒な壁色で恐怖をそそる。

 体験者は、真っ黒の壁で覆われた個室にひとり案内され、目と耳を覆うヘッドセットと、手元にVR内で進行方向を照らすことができるライトが手渡される。もし、一緒に訪れた友人がいれば、個室に入ることは許されないが、入り口の影から体験者の様子を見ることはできる。実際に普段の来場者の様子を伺ってみると、体験者が怖がっている様子を応援するのではなく、撮影したりして楽しむことが多いようだ。また、体験者が待機している間は、VR内にどのような映像が映っているか、待機しながら見ることができるので、本当に怖いのが無理な人はここで予習することができる。個室の壁は、実際にVR内にも注意マークとして表示されるのでぶつかることはなく、ヘッドセットにも振動などの機能はないので、怖さを実体感するような仕掛けはない。だがしかし、甘くみてはいけない。

いざ、ヘッドセットを装着

関連記事