Facebook、10月にスマートディスプレイを発売? Instagramもスマートスピーカーに対応か

 近年急速に台頭したスマートスピーカー市場は、AmazonとGoogleがそのシェアの大半を占めているものの、今年はじめにAppleが参入したことでさらに注目を集めている。この市場にあのSNS業界の巨人が参入するようだ。そして、あのアプリもスマートスピーカーに対応するかもしれない。

プロジェクト名は「Aloha」

 US版TechCrunchは、22日、SNS最大手のFacebookがスマートスピーカーを開発中である決定的な証拠が発見されたことを報じた。この証拠を発見したのはスマホ研究家のJane Manchun Wong氏なのだが、同氏がAndroid版FacebookアプリとFacebook Messengerのソースコードを解析したところ、まだ利用可能ではないものもスマートスピーカーに対応していると思われるチャット画面が見つかったのだ。そして、同氏はプロジェクト名として「Aloha」と名付けられたソースコードをもとにして、Facebook製スマートスピーカーが動作しているチャット画面に関するテスト動画を作成し公開した(下の動画参照)。

Facebook Aloha Voice Testing - TechCrunch / Jane Manchun Wong
画像出典:US版Techrunch「Say ‘Aloha’: A closer look at Facebook’s voice ambitions」

 テスト動画を見る限りでは、ユーザが音声で入力した情報がテキスト化されて表示されるとともに画面下部に青色のバーが伸縮していることが確認できる。同氏によれば、発見した機能はスマホとAmazon Echoのような専用のスマートスピーカーの両方に対応している、とのこと。

 さらに同氏は、Android版Instagramのソースコードを解析したところ、スマートスピーカーに対応していると思われるチャット画面を発見した(下の画像参照)。このソースコードには「ボタンを押し続けてボイス・メッセージを録音する」との説明文があった、とも伝えている。

 以上のソースコードに関して、FacebookとInstagramに問い合わせたところ、両社ともコメントを拒否した。

過去にスマートスピーカーの特許を出願

 前述のUS版TechCrunchの記事によると、Facebookはかなり以前からスマートスピーカーの開発に着手していたことが特許出願の履歴から分かる。そうした履歴をたどると、古いものでは2016年12月26日に出願したものがある。

 さらに2016年、同社はハードウェア・スタートアップのNascent Objectsを買収しており、このスタートアップのCEOだったBaback Elmieh氏がプロジェクトリーダーとなってスマートスピーカーを開発していたとされている。そして、その成果は今年の5月と6月に取得したスマートスピーカーの特許に結実している(トップ画像参照)。

 なお、スマートスピーカー・ニュースの専門メディア『Voicebot.ai』は、Facebook製スマートディスプレイ(ディスプレイを実装したスマートスピーカー)が今年はじめにリリースされるという噂があったのだが、ケンブリッチ・アナリティカのスキャンダルの影響でスケジュールに遅れが生じ、今年10月頃に改めてリリースされるだろう、と報じている。

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