『スマブラSP』を彩る最高の音楽ーーリアレンジされた『スプラトゥーン』や『ロックマン4』などを解説

 高い人気を誇る対戦型アクションゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』(以下スマブラ)シリーズの待望の新作として、2018年12月7日(金)に発売予定のNintendo Switch向けソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(以下、『スマブラSP』)。この作品では過去に登場したファイターが全員参戦し、シリーズ最大規模となる総勢66体以上のキャラクターによる“ふっとばしバトル”が楽しめる。

 ゲーム好きならご存知の通り、『スマブラ』の特徴といえば、人気キャラクターが一堂に会してのバトルが展開される華やかな雰囲気や、細かく設定可能なルール設定/難易度設定によって初心者から上級者までが楽しめるゲームシステム。そしてもうひとつ、決して忘れてはならないのは、参加キャラクターと連動する形で用意される、過去の人気ゲームを彩った名曲に最新アレンジを施した「音楽」の数々だ。

 シリーズ第一弾の『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』に「ニンテンドウオールスター」という副題がつけられていた通り(現在は任天堂以外のキャラも一部参加)、歴代の名タイトルから人気キャラクターが多数集結して実現する「任天堂フェス」的な魅力を持っている『スマブラ』では、ゲーム内で使用される楽曲の作曲者/アレンジャーもゲーム音楽界のレジェンドばかり。しかも今回は、大幅に曲数を増量した900曲以上(!)が実装予定とあって、一流クリエイターによる過去の名曲の再解釈を、規格外のボリュームで楽しむことができる作品になりそうだ。現在公式サイトでは収録曲を順次公開中。ここではその中から数曲を挙げつつ、『スマブラ』の音楽面での充実をまとめてみたい。

『スマブラ』各楽曲はこちらの特設サイトで公開中!

「トキメキ☆ボムラッシュ」/『スプラトゥーン』

 『スプラトゥーン』のアオリソロ曲「トキメキ☆ボムラッシュ」を、『ソニック』シリーズの音楽などで知られる大谷智哉氏がアレンジ。原曲でも印象的だった中毒性の高いメロディはそのままに、アレンジが一気にモダンになっていて、聴く限りEDM~フューチャーベース的なビートやシンセといった最新のクラブミュージックの要素が加えられている。同時に “歌ものエレクトロポップ”的なメロディのよさもより引き立つようなものになっていて、原曲のよさを残しつつ新たな魅力を加えた非常に素晴らしいアレンジになっている。

「ギャラガ メドレー」/『ギャラガ』

 1981年発売のアーケード版登場以降、長く人気を博す固定画面シューティングゲーム『ギャラガ』の楽曲メドレーは、高濱祐輔氏がアレンジを担当。4つの楽曲とゲーム中の効果音を使ってモダンなアレンジの楽曲に仕上げている。シリーズのテーマ曲的な役割を果たす「スタートミュージック」にビートがフィルインし、音をエディットしたダイナミックな展開に突入する序盤がたまらない。また、ショット音を筆頭にゲーム内で使用された効果音が随所にちりばめられているのも印象的で、ゲーム内でボス・ギャラガが放つ「トラクタービーム」の効果音をクラブミュージック的な手法で使用するパートにアイディアの妙が光る。

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