iOS12 beta 5の解析から予測される、次期iPhoneの新仕様 デュアルSIMに横画面表示も?

 Appleは7月30日、次期iOSバージョン「iOS12 beta 5」を開発者向けにリリースした。国内外のテック系メディアは一斉に最新iOSの解析をはじめ、次期iPhoneの仕様に関する手がかりを見つけようと躍起になっている。こうした努力の甲斐があって、予想ではあるが、次期iPhoneの仕様の一部が見えてきたようだ。

デュアルSIM対応の痕跡

 Apple製品専門メディア『9to5Mac』は、次期iPhoneはデュアルSIM対応(SIMカードを2枚挿入可能な仕様)になると報じた。その根拠は、診断レポートの生成を担当するコンポーネントが「secondSimStatus(第2のSIMの状態)」「secondSimTrayStatus(第2のSIMトレイの状態)」という文字列を参照していることを見つけたからだ(下の画像参照)。この発見は、2枚目のSIMカードの情報を読み取る処理が実装されていることを意味する。

画像出典:9to5Mac「iOS 12 beta 5 further hints at dual-SIM support coming to future iPhone models」

 

 日本ではあまり馴染みのないデュアルSIM対応のメリットは、ヨーロッパ諸国のように頻繁に国境を越えて移動する環境でiPhoneを使用する場合、異なる通信サービスに簡単に切り替えられることにある。

 こうした事情からデュアルSIM対応は特定の地域で販売されるiPhoneで限定的に使用可能となると見られており、日本で購入できる次期iPhoneで「SIM2枚挿し」ができるようになるかは定かではない。

6.5インチモデルはiPadライクなランドスケープモード対応

 次期iPhoneシリーズの画面サイズに関しては、5.8、6.1、そして6.5インチの3種類がリリースされる、というのが多数のテック系メディアで共有されている定説だ。このうち6.5インチモデルに関して、Apple製品専門メディア『MacRumors』はランドスケープモード(横画面表示)にした場合、iPadのように画面が分割されてより多くの情報が表示されるようになると報じた(トップ画像参照)。

 以上の仕様は、ブラジルのApple製品専門メディア『iHelpBR』が解析した結果、予測されたもの。同メディアによれば、iOSアプリ開発環境Xcodeで画面の解像度を2,688 x 1,242(iPhone Xは2,436 x 1,125)に強制的に指定したところ、iPadライクなランドスケープモードを表示するようにすでに最適化されていた、とのことだ。

 なお、件の6.5インチモデルは「iPhone X Plus」としてリリースされると見られている。iPhone XはiPhone誕生10周年を記念してリリースされたアニバーサリーモデルであったが、後継モデルがリリースされる見込みであることから、もうしばらくのあいだ「iPhone X」という名称がiPhoneのフラッグシップモデルを意味することになるようだ。

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