Twitterハッシュタグ「#自分を作り上げたゲーム4選」に見る、タレント・有名人の意外なルーツ

 現在Twitter上で、「#自分を作り上げたゲーム4選」というハッシュタグが大流行している。これはハッシュタグに書いてある通り、自分のルーツとなるゲームを4作品上げ、その理由や思い出をつぶやくもの。それが例え言葉がなくパッケージ画像だけだとしても、その人が生きてきた時代や、意外な趣味嗜好が現れ、履歴書のようで実に面白い。今週に入ってゲーム実況系YouTuberを中心に、声優、漫画家、俳優、ミュージシャン、プロレスラーまで、様々な職業のゲーム好きがその波に乗り、著名人も多数参戦。その中から印象的なものを何人かピックアップしてみたい。

 まずは、『ゲームセンターCX』の課長でお馴染みのよゐこ有野晋哉。番組では新旧ジャンル問わず様々なゲームに触れてきた有野課長は、「テレビブロック」「ポケットメイツ野球 」「ゲームウオッチ」「ドンキーコング」(表記は本人が書いものを引用) という、1972年生まれの有野らしい、ファミコンが生まれる以前のゲーム機を選択。この時代の一般的な子供たちは誰もが通過するゲームばかりで、納得のラインナップだ。番組を見ていてもゲームマニアではなく、普通の感覚で普通の腕前だからこそ人気が高いわけだが、そのルーツがよく分かる4選だ。

 次に、10代から絶大な支持を受けるSEKAI NO OWARIのDJ LOVE。ゲームに関してはモンハン好きとして有名で、Twitterを始めた頃にはモンハンの識別番号を公開していたほど。そんなDJ LOVEが選んだ4本は「マッハライダー」「ストリートファイターⅡ」「イースⅣ」「街~運命の交差点~」で、「やはり友達少なそうだな…」とのコメントを添えて投稿している。

 「マッハライダー」は、1985年のファミコンソフト。DJ LOVEが現在32歳であることを考えると、マリオやドラクエといった王道を選択せず、本作を選んだセンスは絶妙だ。レースゲームでありながらブレーキがなく、マシンガンで相手を撃って破壊できるという斬新さ。当時のゲームの中では暗い音楽で、ビジュアル的にはマッドマックスや北斗の拳的な荒廃したデストピア感が満載である。

 「ストリートファイターⅡ」は王道であるが、彼が選んだのはPCエンジン用。他社のハードと比べ秀逸なグラフィックとサウンドを誇るPCエンジンを持っている家庭は、裕福か、もしくは時代の最先端を行く、普通じゃつまらない、良い意味で意識の高い人たちが多かったように思う。「街~運命の交差点~」も、サウンドノベルという当時としては珍しい実写画像で、自分で選択していくドラマ仕立ては、他のゲームとは比にならないほどの緊張感とバッドエンドへの恐怖心があった。幼少期や学生時代にこれらのセンスに触れているからこそ、今のファンタジックなSEKAI NO OWARIの世界観が作られると思ったりもする。

 4選だからこそ人生が凝縮されて面白いのだが、それでは収まりきれなかったのが、でんぱ組.incの古川未鈴だ。「歌って踊れるゲーマーアイドル」というキャッチフレーズなだけに、アイドル1のゲーマーと言っても過言ではない古川。かつてラジオ番組で、母はスーパーファミコン全盛期、父はセガサターンやPC系という、両親が生粋のゲーマーという英才教育で育ち、幼少期の思い出はマリオだということを話していた。

 そんな古川は、5回に分けて合計20本を選んだ。ただ、こういうものは最初に思いついたものがその人物に色濃い影響を与えたものだと思われるので、最初の投稿を紹介すると「ラグナロクオンライン」「beatmania IIDX」「オーバーウォッチ」「聖剣伝説legend of MANA」の4本。かつてはチャットに熱中していた時期もあり、高校中退後は秋葉原のゲームセンターへ通い詰めるようになったというエピソードは有名だが、それが垣間見える「ラグナロクオンライン」と「beatmania IIDX」の選出。そして以前から音楽に魅せられたと言っていた「聖剣伝説Legend of MANA」を選んでいるのも、古川の生い立ちを見ているようだ。その他の16本はぜひTwitterの方で確認していただきたい。

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