Apple Music、なぜアメリカでSpotifyを抜いた? 音楽の聞き方から考える、両サービスの特性

Apple Music、なぜアメリカでSpotifyを抜いた? 音楽の聞き方から考える、両サービスの特性

 では、SpotifyとApple Musicには、それぞれどのような楽しみ方があるのだろうか。近年注目されつつあるラジオ機能に焦点を当てて聞いた。

「Apple Musicのラジオ番組「Beats 1」はApple Musicの音楽の特徴が一番良くわかるキュレーションメディアです。旬なアーティストの話題や、注目曲を含めて最新の音楽の動向が集約されている音楽ファン向けのラジオです。トークが全て英語なため、日本人の多くのリスナーには抵抗があるかもしれませんが、アーティストやレーベルにとって「Beats 1」は、情報発信できるメディアの1つなので、コアな音楽情報を見つけられる可能性があります。また、Spotifyはこれまで、プレイリストによるキュレーションで熱心な音楽ファンのニーズに応えてきましたが、ラジオ機能「Spotify Radio」では、曲が自動で再生されるので、作業用BGMや聞き流しで音楽を使いたいリスナーにも最適です。有料会員であれば、CMに邪魔されることなく好きなジャンルやスタイルを聴きたいだけ楽しめます。膨大なSpotifyの楽曲カタログとリスナーの音楽の趣味の組み合わせで、毎回曲順が変わるのもFMラジオやYouTube、CDなどとは違う楽しみです」

 また、音楽サブスクリプションサービスのプレイリストやラジオ機能が音楽シーンにもたらす影響力については、「サブスクリプションサービスや音楽業界がプレイリストをプロモーションする傾向は今後ますます強まっていきます。今後サブスクリプションサービスの利用時間が拡大すると考えれば、作業用のBGM的に使う「ながら聴き」にラジオは有効になるので、BGMに最適な作品や音作りを目指すアーティスト、レーベルは増えると思います」とのこと。

 音楽サブスクリプションサービスは、その聴き方によって選ぶのもひとつの手だといえそうだ。また、米国でApple Musicが躍進しているのは、トレンドをいち早く抑えようとするリスナーが米国に多いことを顕著に表した結果だろう。一方、好きなジャンルの音楽を掘り下げるのに向いたSpotifyが日本で普及しつつあるのは、個々人の好みの細分化がさらに進んでいることを示しているのかもしれない。

(文=北村奈都樹)

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